ロッシ、MotoGP引退後の生活にはまだまだ慣れない? 「パドックやアドレナリンが恋しくなるだろう」
2021年限りでMotoGPから引退したバレンティーノ・ロッシが、ミラノ国際モーターサイクルショーに出演。ヤマハのステージに登壇し、もうMotoGPで走らないと考えることは難しいモノだと語った。
11月23日からイタリア・ミラノでEICMA(ミラノ国際モーターサイクルショー)が開始された。各メーカーが新車などを持ち込む展示会だが、今回は2021年限りでMotoGPを引退したバレンティーノ・ロッシが参加。ファンの前で思いを語った。
ロッシはEICMAの中で、ヤマハの主催するイベント『One More Lap』に出演。雨にもかかわらず集まった9000人の幸運なファンの前に立った。
このイベントで、ロッシはヤマハ60周年記念カラーリングが施された特別仕様のYZF-R1に乗って登場。巨大なスクリーンには、ロッシとヤマハがともにした16年間の冒険を振り返る動画が映し出され、ロッシとともに振り返った。
そのイベントでロッシは、MotoGPを引退した後について思いを巡らせており、もうMotoGPを走らないと考えるのは、難しいものだと語った。
「日曜日は、(これまでと)二度と同じモノにはならないだろう……僕にはまだ時間が必要だ。幸運なことに、チャンピオンシップがまた始まるまでは数ヵ月間残っている」
「これ以上レースをしないと考えるのは難しいね。でも後戻りはできないんだ」
「もうMotoGPでレースをしないんだと考えると、時々悲しくなる。アドレナリンやプレッシャーが恋しくなるだろうし、パドックの皆も恋しくなるだろう。そして何より、もうMotoGPライダーではなくことだ」
ヤマハ時代のレースを振り返ると、ロッシは2004年にヤマハで初優勝を遂げた南アフリカGPのことや、タイトルを逃した2006年のバレンシアGPなどについて語った。
「(南アでの勝利は)僕のキャリアでもベストな瞬間だ。でも、2006年のバレンシアのように、飲み込むのも難しい瞬間もあった」
「本当にガッカリしたレースのひとつだ。僕は勝つと思っていたし、信じられない気持ちだった。そして、いつも胸に抱いていたのは10回目の世界チャンピオンになれなかったことの後悔だ。『もう一回タイトルを獲りたかったし、10度の王者になれていたら素晴らしかっただろうな』とね」
「雨と寒いのは残念だけど、沢山のファンのみんなに会えて最高だった。みんな今日の環境でも集まってくれて、キャリア初期からみんなに応援してもらえた。いつも僕は”黄色の人々”から後押ししてもらっていたんだ」
なお『One More Lap』では、ヤマハからロッシに対して特別仕様車の“YZF-R1 GYTR tribute VR46“が贈呈された。更に来年産まれる予定のロッシの娘に対しても、自転車が贈られた。
ただロッシはMotoGPは引退したものの、完全にモータースポーツの世界から離れるわけではない。2022年1月にはアブダビで耐久レースへの出場を予定しており、まだ詳細は明かされていないがその他にも4輪レースへの出場を行なうものと見られている。
「1月にはフェラーリとアブダビで、これまでにもやってきたレースに出る予定だ」
「来年(の活動)についてはまだ決めていないけれど、(参戦を考えている)2~3個のチャンピオンシップがある。今後数週間で、4輪でどうなるか見えてくるだろう。そして、そこでもファンの皆からの応援を受けられると期待している」
La R1 GYTR VR46
Photo by: Yamaha MotoGP
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