ロッシの弟がマルケスの後任となるのか? ルカ・マリーニとホンダMotoGPの交渉が明らかに
VR46に所属するルカ・マリーニが、今季限りでマルク・マルケスが離脱するホンダと話し合いを行なっていることが明らかとなった。
今季限りでレプソル・ホンダを離脱するマルク・マルケス。その後任ライダーが誰になるのかについては未だにパドックを騒がせているが、VR46に所属するルカ・マリーニがホンダと交渉を行なっていることがAutosportの調べで分かった。
マルケスの後任については様々な憶測が飛び交っていたが、ホンダのチームマネージャーであるアルベルト・プーチはDAZNに対し、3人の候補がいることをMotoGPマレーシアGPの週末に明らかにした。その3人とは、マルケスに押し出される形でグレシーニ・ドゥカティのシートを失ったファビオ・ディ・ジャンアントニオ、かつてレプソル・ホンダに所属していたポル・エスパルガロ、そしてマリーニだ。
ただエスパルガロに関しては、こういった噂を否定している。彼はメディアに対し、プーチとは話をしたものの、来季もKTMにテストライダーとして残ることを決めたと語っていた。
一方でマリーニに関しては、プーチがホンダ側と複数回のミーティングを重ねた後、マリーニのエージェントであるジャンルカ・ファルコーニと接触。今週末のマレーシアGPでその交渉が加速したようだ。
マリーニ本人もマレーシアGPの金曜日、この件についてAutosportから質問を受けた際も答えを濁していた。
ホンダとの交渉はあったかと尋ねられたマリーニは、「今はノーだ。今日、金曜日の時点ではね」と回答。その後の質問にも「そうだな……僕のマネージャーと話してもらった方がいい」と返していた。マリーニは既にVR46と2024年シーズンの契約を結んでいるにもかかわらず、ホンダへの移籍の可能性を否定しなかったのだ。
現在のMotoGPで最も強力なバイクを持つドゥカティからホンダに移籍することに関しては、競争力という点からどう感じるかと尋ねられたマリーニは、次のように答えた。
「ああ、確かにベストなバイクがある。でもファクトリーチームで自分たちのバイクを開発し、エンジニアと話しながら方向性を決めていくというのは、全く違うことなんだ」
「僕の今のパッケージは本当に素晴らしいし、チームはうまくいっている。ドゥカティのバイクはどんな状況でも毎回良いパフォーマンスを発揮する素晴らしいバイクだ」
「でもライダーとして、僕には成し遂げたい夢があるし、ファクトリーチームで走ること、仕事をすることは個人的には素晴らしいことだと思っている」
「だけどそれは正しいプロジェクト、正しい状況である必要があると思っているけどね」
マリーニはさらにこのように話していた。
「問題なのは、今のMotoGPは1年でプレシーズンテストが5日しかないということだ。僕の目標はファクトリーでバイクを開発することだけど、それには適切な機会が必要だ」
「どのMotoGPチームで走るにしても、1年だけというのはライダーにとって非常にリスキーだ」
「ドゥカティは恐ろしいほど速く走れるバイクだ。でも自分の好きなようにバイクを開発できるということはとても素晴らしいことだと言わざるを得ない」
また、VR46のチームディレクターであるアレッシオ・サルッチは、マリーニの残留を願いながらも、彼がファクトリーチームに移籍することはVR46としては本望でもあるとコメントした。
「彼には我々のところに残ってほしいが、彼がチームを去ったとしてもそれは喜ばしいことだ」
「なぜなら、このアカデミー(VR46アカデミー)の最終目標は、彼らがオフィシャルチームに行く手助けをすることだからだ」
またAutosportの調べによると、マリーニのレプソル・ホンダ移籍が実現した場合、その後任としてVR46のシートに座るライダーは、現在Moto2に参戦するフェルミン・アルデゲルが最有力のようだ。アルデゲルは一時期マルケスの後任としても名前が挙がっていたが、これはプーチによって否定されている。
MotoGPのレジェンド、バレンティーノ・ロッシの異父弟としても知られるマリーニは、Moto2、MotoGPとロッシの息がかかったVR46で参戦を続けてきた。そのVR46から離れることとなればサプライズとなるが、マリーニにとっては自身が単にロッシに守られてきた存在ではないということを証明するチャンスでもある。
また他方で、マリーニがレプソル・ホンダに加入すれば、2001年から2003年にかけてホンダで最高峰クラスを制したロッシが、約20年ぶりにホンダとの繋がりを持つことにもなる。
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