ホンダ、カタールテストで新型ホールショットデバイスを試験。前後サス両方に作用
2021年のMotoGPシーズン開幕に向け、ホンダは前後のサスペンションに作用する新型のホールショットデバイスの開発を進めている。

2019年にドゥカティがMotoGPマシンに導入した、スタート改善を目的とした装置であるホールショットデバイス。ウイリーを抑制し、駆動力をより路面に伝えることを目的とした装置だが、ドゥカティが導入した装置はリヤサスペンションを縮ませるタイプのモノだった。
彼らの持ち込んだデバイスは他チームにも波及。2020年シーズン終盤には全てのメーカーがそれを開発し、装着している状況となっていた。
なお各メーカーが開発したデバイスはドゥカティに倣ってかリヤに作用するものが殆どで、唯一アプリリアのみがフロントサスペンションに作用するタイプのデバイスを開発していた。
そしてカタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで3月6日から12日にかけて計5日行なわれたプレシーズンテストでは、各メーカーが今もホールショットデバイスの開発に取り組んでいることが明らかになった。
新型を投入してきたのはホンダだ。彼らはフロントサスペンション、リアサスペンションの両方に作用するタイプの新型デバイスをカタールテストで試験。ポル・エスパルガロ(レプソル・ホンダ)による投稿ビデオでは、沈んだサスペンションが固定されている様子がよく分かる。
フロント、リヤいずれにせよ、ホールショットデバイスの働きで縮まったサスペンションは、ブレーキを使用するとその固定は解けるようになっている。
ただスタートからターン1までの距離が短く、ホールショットデバイスを解除できるだけのブレーキングが発生しない場合には後退の原因となってしまう。実際、2019年のイギリスGPではジャック・ミラー(当時プラマック)がデバイスを解除することに失敗している。
ホンダのこうした新型デバイスの開発に他メーカーが追従してくるかどうか、今季の注目点のひとつとなるかもしれない。
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