ビニャーレス、スティリアGP決勝の“飛び降り”は「ブレーキが爆発したから」
MotoGP第6戦スティリアGPで赤旗中断の原因となったマーベリック・ビニャーレスのクラッシュ。彼はブレーキが“爆発”するトラブルがその原因となったと説明している。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
レッドブルリンクで行なわれたMotoGP第6戦スティリアGPは、赤旗中断を挟む波乱の展開となった。
28周で争われるレースの17周目、マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)はターン1に向かうタイミングで時速200キロメートル以上で走るマシンから飛び降りると、YZR-M1はエアフェンスへと高速で衝突。バイクは炎上し、赤旗が掲示されることとなった。
映像からはマシンがターン1に向けて減速できていないことが見て取れたが、それはブレーキが破損したためだったという。ただビニャーレスのマシンにはこの少し前から、トラブルが発生していたことを伺わせるシーンがあった。
ビニャーレスは5番手からスタートしたものの、レース序盤にアンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)に追い越され、10周目にはポジションを10番手にまで落としており、ペース面に問題を抱えているようだった。
そして13周目にはビニャーレスは右手を上げ、何か問題があることを周囲に知らせていた。
ただ、その後ビニャーレスは急にペースを回復。しかし好ペースで周回を重ね始めた矢先に、再びブレーキトラブルが起こったのだという。
「最初の数周、フィーリングは素晴らしかったし、とても速かった。でもトップスピードに欠けていることで、ドヴィにプッシュしても追い抜くことはできなかった」
ビニャーレスはレースを振り返ってそう語った。
「一度オーバーテイクして、『大丈夫、今なら先頭に行ける』と思ったんだ。でもそれから彼はストレートでたやすく僕を追い抜いていった」
「それからリズムを整えようとしていたんだけど、フロントブレーキの圧力が失われ始めて、一度コースをオーバーランしてしまった」
「それからは1分26秒台というとても遅いラップタイムで3周を走って、その後は1分24秒台でプッシュして、今度はブレーキを使わないようにしながら走った。そうしたら(ファビオ)クアルタラロ、バレンティーノ(ロッシ)、(ダニーロ)ペトルッチに追い抜かれていった」
「すると突然ブレーキの調子が良くなった。1分24秒台中盤を刻めるようになったんだけど、また突然ターン1でブレーキが“爆発”したんだ。何もできなかったよ」
これまでにそうしたブレーキの問題はあったのかと訊くと、ビニャーレスは「いいや、ない。僕のMotoGPキャリア全体を通じて経験したことのないモノだ」と答えた。
「おそらく(ブレーキの圧力が)少し下がっていったんじゃないかな」
「僕はそれをアジャストすべくレバーをいじった。毎周コーナーごとに調整していたけど、もう何もできなかった」
なおレッドブルリンクはハードブレーキングゾーンが多いことで知られているが、ビニャーレスはその点がこのトラブルの主な原因だとは考えていないようだ。
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