“2020年型のヤマハ”ではスズキに追いつくのは無理!? 7位ビニャーレス、お手上げ
ヤマハのマーベリック・ビニャーレスはMotoGP第12戦テルエルGPで7位と苦戦。現在の状態ではランク首位のジョアン・ミルとのギャップを縮めることは不可能だと語った。
Maverick Vinales, Yamaha Factory Racing
Gold and Goose / Motorsport Images
モーターランド・アラゴンで行なわれたMotoGP第12戦テルエルGPで、ヤマハのマーベリック・ビニャーレスはフリー走行を通じて速さを示していたが、決勝レースではグリップの低下に苦戦。表彰台には手が届かず、7位でレースを終えた。
一方、テルエルGPで優勝を果たしたのは、2019年型のYZR-M1に乗るフランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)だった。彼はスズキのアレックス・リンスの追撃を振り切って、先頭を譲ることなく走りきった。
第12戦ではチャンピオンシップ首位のジョアン・ミル(スズキ)も3位表彰台を獲得。その結果ランク3番手のビニャーレスとのギャップは更に拡大し、19ポイント差となってしまった。
ビニャーレスはヤマハの2020年型マシンが2月のセパンテストから改善されていないと主張。チャンピオンシップ争いを続けたい場合には、次のバレンシアGPで完璧なバイクを手に入れることを“祈る”ことしかできないと嘆いた。
「今手にしているバイクでは不可能だ」
ビニャーレスは、首位のミルとのギャップを縮めるために何をする必要があるかと尋ねられるも、その答えは厳しいものだった。
「スズキは今、別のレベルにある。だから僕らには何もできないよ。バレンシアではただ完璧なバイクを手にし、完璧なスタートを決めること、そしてポジションを落とさないことを祈るだけだ」
「良い状態になるようトライしたいし、良いフィードバックをスタッフに返して、彼らが最高のバイクに仕上げられるようにしたい」
「僕らはスズキと戦うための適切な“武器”がない。なぜなら彼らは多くのコーナーでより速く、ライン取りもよりタイトに行けるからだ」
「だからアクセルを開けるだけでは取り戻せないんだ。アイデアはあるけど、マシンはセパンテストから何も改善していないから、良くしていくのはなかなか難しいだろう」
「バイクが良く機能すれば、問題はない。でもうまく機能しないなら、生き残りのレースで最大限の結果を出すために頑張ることになる」
今回勝利を収めたモルビデリが乗る2019年型はどこが優れているのか? それを訊かれたビニャーレスは「基本的にヤマハのDNA……旋回性能とコーナースピードだ」と答えた。
また今回のレースで何が悪かったのかについては、ビニャーレスは次のように説明している。
「レースを通じてタイヤにグリップがなかったんだ。バイクはかなりチャター(チャタリング)が出ていた」
「それはかなり複雑なモノだ。でもとにかく目的は達成されたよ。ファビオ(クアルタラロ/8位)から1ポイントを奪えたし、目標は2020年型のヤマハ勢で一番になることだった」
「それが僕らにできることだった。今はエンジニアの皆にバレンシアに向けてより良く、速くするためにデータを分析してもらわないといけない」
「今日は自分の仕事をしようとしたけど、もっと悪い結果になる可能性もあったと思う。チャターが出て、バイクの上に留まるのもとても難しかったからね」
「嬉しくはない。だけどファビオの前でフィニッシュしたことには満足している」
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