ヤマハとの契約延長は「簡単じゃなかった」。ビニャーレス、移籍も選択肢だったと明かす
2020年以降もヤマハに所属することが決まっているマーベリック・ビニャーレスだが、その契約延長は簡単な決断ではなかったと語った。

2020年1月、ヤマハはマーベリック・ビニャーレスとの2年間の契約延長を発表。2021年からのファビオ・クアルタラロの起用も発表し、早くも来季のライダーラインアップを固めた。
ビニャーレスとヤマハの契約は2020年末に満期を迎える予定で、2021年シーズンはドゥカティが獲得候補に挙げていると見られていたが、前述のようにヤマハは素早くビニャーレスを確保してみせた。
ただビニャーレスは、ヤマハと早期に契約更改することを決めるのは簡単ではなかったと語っている。
「それ(契約更改)は簡単じゃなかった。なぜなら僕はヤマハの真意を明確にする必要があったからだ。過去数年間、僕はあまり良い感触は感じられていなかった」
ビニャーレスはそう語る。
「でも最終的に、ヤマハで良い感覚があった。去年の後半数カ月ではヤマハから多くのサポートを感じられた。特にサマーブレイク後には僕の考え方も少し変わったんだ」
「今僕らは強いチームを形成していると思うし、自分のチーム……それを持つことが、僕の決定に大きな影響を与えたんだと思う。良い雰囲気も作れていて、僕はそれを壊したくない。チーム内はとても気分が良いし、レースを楽しめていた。それが最も重要なことなんだ」
「それが、ヤマハに留まった最も大きな理由のひとつだ」
2019年、ビニャーレスはクルーチーフをラモン・フォルカダからエステバン・ガルシアへと変更。さらにパフォーマンスアナリストとしてジュリアン・シモンも迎え入れるなど、自らの望むチーム作りに取り組んできた。
ビニャーレスはこうした変更が2019年シーズンで徐々に効果を発揮し始めたと感じている。また昨年終盤のマシンパフォーマンスの改善も手伝って、ヤマハと共にタイトルへ挑戦する用意ができていると感じられるようになったと話した。
「ヤマハ離脱という考えを閉ざしてはいなかった」と、ビニャーレスは言う。
「以前、僕は今年が自分にとって大きなチャンスだと話していた。なぜなら僕らはかなり改善し、僕は自分のチームを手にしたと感じている。そしてチャンピオンシップを争う準備に完全に注力しているんだ」
「今、僕はフィジカル的にもメンタル的にも準備ができていると感じている。僕らにはそれができると思っている」
「移籍するか残るかについて、僕は本当に考えていなかった。僕が考えていたのは……もしヤマハが移籍を望むなら、移籍する。もしヤマハが移籍を望んでいないなら、待つというものだった」
「だけど最後にはヤマハから良いサポートを感じられた。そしてファクトリーに行ってとてもポジティブなものを目にして、契約にサインしたんだ」
Read Also:
最新ニュース
未だ発表されないジョアン・ミルの来季シート。「僕も落ち着かないけど、話さないほうが良い」
スズキのジョアン・ミルは2023年シーズンの所属先がまだ分かっていない。チームメイトがLCRホンダ移籍が発表されたこともありミルの行き先にも注目が集まっているが、ミル本人としても現在の状況は心配していると認めた。
中上貴晶、2023年WSBK転向はナシか? HRCはレクオナとビエルへ継続起用の予定
ホンダは2023年のスーパーバイク世界選手権でもイケル・レクオナとジャビ・ビエルへのラインアップを維持する方針で、MotoGPのシート喪失が噂される中上貴晶がWSBKへ転向する可能性が小さいことが分かった。
トップから転落7位のリンス、タイヤのグリップ激落ちが原因? 「普通じゃなかった」
スズキのアレックス・リンスはMotoGPイギリスGPで上位を争いつつも表彰台を逃した。彼曰く、タイヤのグリップ低下が異常だったことで、好リザルトを逃すことになったのだという。
タイトル争うアレイシ・エスパルガロ、後半戦激戦を肌で実感「残り8レースはタイトな争いになる」
アプリリアのアレイシ・エスパルガロは、MotoGP2022年シーズンのタイトルを争っている。イギリスGP終了後もその差は小さいものとなっており、このタイトル争いは非常にタイトなものになっていると考えている。