MotoGPエンジン、次世代レギュレーションまで開発凍結か? 850cc化の2027年に向けコスト抑制狙う
MotoGPは850cc化される2027年の新レギュレーション施行の前段階として、現行世代のエンジン開発を凍結させることを目指しているようだ。
Jorge Martin, Pramac Racing leads at the start
写真:: Marc Fleury
MotoGPは2025~2026年シーズンにかけてエンジン開発を凍結しようとしていることがmotorsport.comの調べで分かった。
エンジン開発の凍結はFIM(国際モーターサイクリズム連盟)の次回グランプリコミッションにおいて承認が行なわれると見られている。
ただ現在コンセッション制度で優遇対象となっているヤマハとホンダは、優遇対象から抜けるような結果を残さない限り、このエンジン開発凍結の対象とはならないようだ。
なおMotoGPのエンジン開発凍結は、新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっていた2020年初期から、2021年シーズンにかけて実施されたことがある。
そして今回新たに目指されている凍結は、2027年から新レギュレーション導入が決まっているため、現行のレギュレーション下におけるコスト抑制を目的としたものとなっている。
2027年の新レギュレーションでは、エンジンが850ccへと縮小され、さらに空力やライドハイトデバイスにもより規制が強まる予定となっている。
このエンジン開発凍結の案が正式に決定された場合、2025年開幕戦となる3月のタイGPにおいてエンジンのホモロゲーションを取得し、その仕様で2026年最終戦まで戦うこととなる。ホモロゲーション以降は、封印プロセスと年間を通じたチェックがIRTA(国際ロードレーシングチーム協会)のスチュワードによって行なわれる。
なおホモロゲーション後に変更が認められる例外もある。安全性を理由とした場合がそのひとつだ。
2020年のヤマハはまさにその理由からエンジンの封印を外す許可をMSMA(モーターサイクルスポーツ製造者協会)で求めた。ただこの時は他メーカーからかなり猜疑心を持たれ、結局安全性の問題を引き起こしているとされたバルブの問題で意図しないレギュレーション違反が発覚したこともあり、最終的にヤマハにはコンストラクターズとチームポイント剥奪のペナルティが科されるという展開となった。
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