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ロッシは現役引退できない? 42歳ベテランがMotoGPを続けることも"あり得る“理由とは

MotoGPの生ける伝説、バレンティーノ・ロッシは全てのシグナルが2021年限りでの引退を示唆している。しかし彼の進退は、VR46チームの関係も合わさり一筋縄ではいかない様相を見せており、現役続行も十分考えられる。

Valentino Rossi, Petronas Yamaha SRT

Gold and Goose / Motorsport Images

 ロードレース世界選手権MotoGPで9度のタイトル獲得を誇る、バレンティーノ・ロッシ。彼は2021年シーズンにヤマハファクトリーチームを離れ、サテライトのペトロナス・ヤマハSRTから参戦している。彼は2021年限りでの現役を引退することが確実と見られているが、自身のVR46チームから現役を継続する可能性が残っている。

 今シーズンでキャリア26年目を迎えているロッシは苦しい戦いが続いており、前半9戦ではトップ10フィニッシュを1度しか記録できていない。

 ロッシが最後に勝利を挙げたのは、2017年のオランダGP。彼は4年間勝利から遠ざかっている状況にある。

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 これまで何度も現役続行か否かについて注目が集まってきたロッシ。2021年シーズンにペトロナス・ヤマハSRTへ加入すると、彼は思うような“結果”が出た場合にのみ、キャリアを続行することを考えるだろうと強調してきた。そして第9戦オランダGPでは、サマーブレイク明けにも決定を伝えるだろうと語った。

「僕は(現役続行の可否の)決定が結果次第だと常に話してきたけど、来年レースをするのは難しいだろう」と、ロッシは語っていた。

Valentino Rossi, Petronas Yamaha SRT

Valentino Rossi, Petronas Yamaha SRT

Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images

 時を同じくして、オランダGPでは2022年からMotoGPクラスへの参戦を開始するVR46チームが、パートナーとしてドゥカティと契約を結び、正式に最高峰クラスへステップアップすることを発表した。ここで注目を集めたのはメインスポンサーとなるアラムコを後援するアブドルアジーズ・ビン・アブドゥラ・アール・サウード王子の、ロッシの現役継続を望むコメントだった。

『バレンティーノ・ロッシがアラムコ・レーシングチーム・VR46のライダーとして、既に今年我々のブランドのスポンサーの元で戦っている弟のルカ・マリーニと共に今後数年参戦できれば、それは我々にとっては素晴らしいことだ』

 こうした王子のコメントにはロッシも驚きを示していた。しかしここ数週間のうちに事態は大きく動いており、彼の“キャリア延長”もやむ無しという、笑い事ではない状況となっている。

 混乱の元となっているのは、VR46チームのメインスポンサーを務めるとされているアラムコとの契約だ。4月末にこの発表が行なわれて以来、アラムコ側からの声明は一切なく、アラムコを後援する王子に承認を得ている、というロッシのコメントがそれを担保しているのみという状態なのだ。

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 実際、この件に関するプレスリリースはその全てが王子の所有するコングロマリットであるタナール・エンタテインメントによる署名となっている。

 発表以来、アラムコ側は様々な声明を通じて繰り返しこの発表と距離を置こうとしてきた。

「世界最大のエネルギー&化学企業のひとつであるアラムコは、VR46 MotoGPチームや、他のどのMotoGP関連団体とも戦略的合意を結んだことはないと確認している」

 motorsport.comに送られた声明で、アラムコはそうコメントしている。

「タナール・エンタテインメント社が4月28日に発行したプレスリリースに関して、アラムコは感知していない。アラムコはタナール・エンタテインメント、MotoGP世界選手権やそこに参加しているどのチームとも、いかなる商業的合意を結んだことはない」

Aramco signage at Imola for F1's 2021 Emilia-Romagna GP

Aramco signage at Imola for F1's 2021 Emilia-Romagna GP

Photo by: Zak Mauger / Motorsport Images

 さらにオランダGPには、アラムコのアミーン・H・ナーセルCEOがプラマックのゲストとして来場していた。レースウィーク中、ナセールCEOはいくつかのミーティングを開き、そこでアラムコがVR46とは契約を結んでいないこと、その意思がないことを明確にしていた。

 アラムコは2017年にF1のグローバルパートナーに就任し、グランプリでの存在感を高めている。そのアラムコがMotoGPに参入する際、ルカ・マリーニとMoto2から昇格が噂されるマルコ・ベッツェッキのコンビでは……つまり“ロッシ抜き”の体制でアラムコのスポンサー戦略に合致すると考えるのは難しい。

 この時点でアラムコとVR46の関係がどうなっているのか、まるで迷路のような状況となってしまっている。特にロッシはアラムコとVR46に関しての質問には、常に守りの姿勢を見せてきたことからも、問題解決が難しいように思える。

 ロッシはオランダGPで「僕らは誠意を持って進めているし、王子とはよく話をしている。全て問題ない」と語っていたが、アラムコ側と大きな食い違いが存在することは明らかだ。

 この件に詳しい匿名の関係者は「間違いであることを望んでいるが、契約は実現していないと感じられている」とmotorsport.comに語った。

 アラムコとVR46の契約が実際には締結されていない……そうなった場合、VR46のプロジェクトを実行可能なモノとするために、スポンサーの注目を集める意味でロッシが弟のマリーニとチームを組んで参戦することは、理に適っていると言えよう。なぜなら、現在Moto2で活躍しているベッツェッキがMotoGPに昇格するよりも、ほぼ倍の年齢の“生きる伝説“のほうがその価値は限りなく大きいからだ。

 

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