ザルコ7位でホンダ勢が今季ベストを更新。でも“実力”じゃない? ミルが厳しい考え示す
ホンダはMotoGPスペインGPでサテライトチームのヨハン・ザルコが今季ベストとなる7位を獲得した。しかしファクトリーチームのジョアン・ミルは、この結果は実際のマシンの実力ではないと考えている。
ヘレス・サーキットで開催されたMotoGPスペインGPでは、ヨハン・ザルコ(LCR)が7位入賞を記録。ホンダ陣営としては今季ベストの好結果だが、ファクトリーチームのジョアン・ミルはこの結果が陣営全体の状況を変えるモノではないと語る。
ザルコはスペインGPのウエットから乾いていく方向のミックスコンディションで争われた予選で躍動し、2番グリッドを獲得。決勝レースではややスタートで遅れたものの、上位集団に加わり、5番手の位置を固めた。
レース終盤にかけてザルコはタイヤの消耗からトラックハウスのラウル・フェルナンデスと小椋藍に抜かれてしまったが、それでも7位フィニッシュ。ホンダ陣営にとっての今季ベストリザルトだった。
この結果は、MotoGPにおいてホンダの弱点が1周の速さにあるという見方をさらに裏付けるものとなった。RC213Vは今回もレースペースでは競争力を示していたためだ。
しかしミルは、ミックスコンディションでの優れた予選パフォーマンスによって実態が歪められていると考えており、この結果は純粋なスピードというよりもトラックポジションに依る所が大きいと示唆した。
「ヨハンのことは嬉しく思うが、ここでは誰もが非常に近いペースで走っているのは分かっている」
ミルはそう語る。
「前方からスタートすれば、少しペースを落としても7位でフィニッシュできる」
Joan Mir, Honda HRC
Photo by: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images
「前方でのクラッシュがなければ、8位だった。いずれにしても、このバイクについて自分がすでに分かっている以上のことは何も示されていないんだ」
「前方からスタートしても、結局は後退していく。もしレースがあと5周長ければ彼は10位、10周長ければ15位で終わっているだろう。そして何か違うことを試そうとすれば、最近の自分のように転倒してしまう」
「だから問題は誰かがどんな結果を出すかではないんだ。自分のポテンシャルも、すべて理解している。実際問題、このパッケージの限界を受け入れて対応するしかない」
今シーズンはアプリリアが大きな進歩を遂げてドゥカティと競う存在となった。その結果、スペインGP決勝ではイタリアの2メーカーがトップ10のうち7枠を占めていた。
KTMもタイヤデグラデーションの問題を大きく改善しており、エネア・バスティアニーニ(テック3)もここ2戦でパフォーマンスを発揮。ファクトリーKTMのペドロ・アコスタをサポートしている。
スペインで好結果を収めたザルコは結果に一定の満足感を示しつつも、2026年のホンダの最大の弱点は依然として空力だと強調した。
Johann Zarco, Team LCR Honda
Photo by: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images
「セットアップ面では取り組みを進めてきたし、より良いセッティングを見つけることでペースやフィーリングを向上させることができる。そして自分自身のライディングも改善できると思う」
ザルコはそう語る。
「そしてバイクの妥協点をもっと良いものにして、今のバイクを最大限活用することが必要だ」
「バイクを外部から見つめれば、おそらく空力面で何かが足りていないのかもしれないけど、それは今年中は変わらないだろう。これが現時点でのホンダの限界だ」
「ホンダも懸命に取り組んでくれているけど、空力でこれ以上に良い解決策を見つけられていない。だからライバルのバイクのことを考えてもしかたがない。僕たちは自分たちの手持ちの道具をどう使いこなすかを考える必要があるんだ」
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