MotoGP王者マルティン、復帰後に語る“苦悩と再生”「また強くなれるか不安だったときもあった」
MotoGPで今年は怪我でシーズンの半分を欠場したホルヘ・マルティン。復帰から3戦を経た今、彼は着実に回復し、競争力と自信を取り戻しつつある。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
アプリリアのホルヘ・マルティンは怪我で長期欠場を強いられていたが、復帰してからは、競争力と自信を取り戻しつつある。
開幕前に怪我をし、さらにそこから一度復帰を果たしたカタールGPでも再びクラッシュして大きな怪我を負ってしまったマルティン。7月の前半戦最後のレースチェコGPでやっと復帰を果たし、ハンガリーGPまでで3戦を戦った。
夏休み明けのオーストリアGPは目立つ結果ではなかったものの、ハンガリーGPでは決勝で3位となったチームメイトのマルコ・ベッツェッキに次ぐ、4位を獲得。去年のMotoGPチャンピオンとしての力の片鱗を示してきた。
そんなマルティンだが、復帰前は不安もあったという。しかしMotoGPの舞台に戻った今は、セッションを通じてより自信をつけてきているようだ。
「怪我をしていた時、再び競争力を持てるかどうか疑ったこともあった」とマルティンは明かす。
「だけどチェコで復帰した瞬間から、自分が良い結果を出せると確信したんだ」
「ハンガリーは学び続けるためのレースだった。結果を気にせず、期待ゼロで全力を尽くしたよ」
「この週末で一番良かったのは、自分がさらに成長し続けたことだ。マシンをより理解でき、より快適に感じ、自分のスタイルでますます走れるようになった」
マルティンは今の状態について、「フィジカルは90%」としつつも痛みはないと説明した。欠場している最中には2026年のホンダ移籍を計画し、それが失敗するなどもあったが、そうした経験を経たこともあって、復帰の喜びを一層噛み締めているという。
「レース後、ピットに戻ったとき彼女の前で泣き崩れてしまった。体調が悪くて自分を疑い続けると、説明が難しい複雑で困難なプロセスになる」
「でも今は健康だし、怪我をする前より自分を信じられるようになった。この怪我は自分を成長させてくれたんだ」
そしてマルティンはアプリリアのRS-GP25への適応を進める上では、「マシン後部の非常に大きな変更」が重要だったと話した。
「そのおかげでかなり快適に走れるようになった。マシンをより曲げやすく、止めやすくなり、グリップも増したんだ」
「これはまさに目指すべき方向性なんだけど、まだ細部を詰めていく必要がある。決勝ではグリッドでもハンドルを調整していたくらいだから、この適応プロセスの最中であることが分かるだろう。まだ100%に達するまでには多くの課題が残っている」
Jorge Martin, Aprilia Racing
Photo by: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images
「流れるように走るときは、ほぼ完成している。だけどブレーキングではまだ少し足りていないんだ。マシンを強く、アグレッシブに止めるとバランスが乱れてしまって、コーナーのエイペックスではかなり限界に近い。それでもリヤエンドやスロットルコントロールに関してはかなり自然に感じられるようになってきた」
「ライドハイトデバイスについてもまだ苦労している。ボタンを探すのに手間取ってしまって、他のマシンと比べて最大限の加速を引き出すのに苦労しているんだ。でも少しずつ通常通り使える方法を見つけていくつもりだ」
ハンガリーGPの1周目だけで9台を追い抜いていったマルティン。最終的に12ポジションアップとオーバーテイクショーを繰り広げたが、表彰台への早まる気持ちは抑えざるを得なかったという。
「とても競争力があった。レース終盤には3番手のマルコに迫っていたんだ。少し熱くなってしまったけれど、すぐに冷静になって、必要以上に頑張らずに4位をキープした。この4位は本当に嬉しい結果だ」
「かなり後方からのスタートで、スタート直後はとてもストレスが大きかったけど、たくさんのことを学んだレースだった。将来に向けて自分を強くしてくれるレースだった」
そんなマルティンだが、今後のシーズンの目標については、大きく出過ぎることはなかった。
「分からない。何時になるか、どのサーキットとかは決めたくない。でも、必ずいいところまで行けると思う。今年中にそうなると確信しているよ。結果にこだわるのではなく、進歩に集中し、ライバルやチームメイトに少しずつ近づいていきたいね」
「アプリリアが成長することが僕の望みなんだ。今年よりも、来年が重要だ。来シーズンにより大きな目標のために戦うためにも、しっかりした基盤や一貫性あるプロジェクトを築く必要がある」
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