早期離脱を目論むマルティン、アプリリアとの問題解決は容易じゃない? ライダー&メーカー共にダメージ必至
ホルヘ・マルティンがアプリリアからの早期離脱を計画していることがわかったが、この解決が簡単に見込めない事態はライダーとメーカー側どちらにとっても打撃を与える可能性がある。
先日motorsport.comではホルヘ・マルティンがアプリリア離脱に向けて動いていると報じたが、これはメーカーとライダーそのどちらにとっても打撃を与えるモノになる可能性が高い。
マルティンは2024年序盤にドゥカティファクトリーチーム昇格が叶わなかったため、アプリリアへの移籍を決断したが、今季は負傷続きでほとんど走ることができていない。
しかしマルティンはそうした状況の中、2025年限りでアプリリアを離脱しようかという動きを見せている。これはパドックで広く波紋を呼んだ。
アプリリアは現在のところ「ノーコメント」を貫いており、マルティン側も公の場での発言はしていない。しかし、最近の動向からすると、次の動きはサーキットではなく法廷で起きる可能性が高い。
つまり、当初は期待と楽観に満ちて始まった関係が、関係者すべてにとって後味の悪い結末を迎えようとしているということだ。マルティンは唯一の出走となったカタールGPでクラッシュし重傷を負って以来、アプリリアのバイクでレースウィークに参加していないにもかかわらず、早期離脱を希望している。
そうして“ライダーに見限られた”ことによってアプリリアのイメージは既に大きく損なわれた。その一方で、王者としての振る舞いが求められるマルティンに対しては「誠意を欠く」ライダーだと彼のイメージが毀損され、また批判されるおそれもある。法廷闘争となれば、それらのイメージはさらに傷つくことだろう。
Jorge Martin, Aprilia Racing Team
Photo by: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images
両者にはそれぞれ正当な主張が存在する。マルティンは、シーズン6戦終了時点でランキング3位以内に入っていない場合、2025年末で契約を解除できる条項を契約に盛り込んでおり、ル・マンでアプリリアの経営陣にその意向を伝えたとされる。
motorsport.comの取材では、この条項は昨年のイタリアGP後数時間以内に、アプリリア・レーシングCEOのマッシモ・リボラによって承認され、契約に追加されたという。
しかしアプリリア側は、マルティンが6戦中5戦を欠場したため、この条項は無効であると主張している。
マルティンはこれに対し、「復帰後の6レースを起算点とする延長」を申し出たが、アプリリアはこの提案を拒否した。マルティンの提案を善意によるモノと見る意見もあるが、「成績に依存する契約条項」そのものに問題があるとの指摘もある。
仮にアプリリアが延長案を受け入れたとしても、マルティンがすでに他チームと接触している可能性がある以上、チームとして彼の忠誠心を信頼できるかどうかという疑念は残る。
またアプリリアがこのようなリスクの高い契約に合意したこと自体、驚きではある。なにしろ、リボラは社内の幹部陣に対し、マルティン獲得のために多大な努力を求めたばかりだったのだ。
なお、両陣営から公式声明は出されていないが、ル・マンでは関係者間の非公式な接触があった模様だ。
motorsport.comの得た情報によれば、リボラはホンダ・レーシング(HRC)の幹部とホスピタリティエリアで会談を行なったと見られている。ホンダはマルティンへの関心を公には表明していないが、この問題が誰の利益にもならない性質を持っている以上、それが解決されるまでアクションを起こすことはないと見られている。
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