新人チャントラ、MotoGPクラスに相応しい力はあるのか? エスパルガロ兄は力認めるも「判断するのは難しい」
苦戦が続く2025年の新人MotoGPライダー、ソムキアット・チャントラだが、ホンダテストライダーのアレイシ・エスパルガロはチャントラがMotoGPで通用する実力を秘めていると語った。
Somkiat Chantra, Team LCR Honda
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
2025年シーズンのMotoGP新人3人の中で、特に苦戦しているのがLCRのソムキアット・チャントラだ。先日のオランダGPで初ポイント獲得となった彼について、ホンダのテストライダーであるアレイシ・エスパルガロは、能力の開花を期待している。
TTサーキット・アッセンでマルク・マルケス(ドゥカティ)とマルコ・ベッツェッキ(アプリリア)による優勝争いが中継される一方、テレビに映らない部分ではホンダライダーによる争いが繰り広げられた。負傷中のルカ・マリーニの代役として参戦したエスパルガロと、LCRのチャントラのふたりだ。
チャントラは今シーズンMotoGPクラスに昇格してから、大苦戦が続いている。オランダGP前のベストリザルトは16位が2回で、普段は最下位が定位置だった。
オランダGPでの15位初ポイントという結果も、多くのライダーの転倒リタイアによるサバイバルレース(完走が16台)となったことも要因として大きいと言える。ただベテランのエスパルガロとのマッチアップはチャントラにとって多くの学びをもたらしたという。
「エスパルガロがMotoGPバイクをどう操っているのかなど、多くのことを観察することができた。MotoGPバイクの乗り方について、洞察を与えてくれるモノだったよ」
チャントラはそう振り返った。
「プラクティスや予選でのファストラップは僕にとってかなり厳しいものだ。だけど今回は、アレイシの後ろで5~6周走ることができた。彼に接近して走ることができて、たくさんの学びがあった」
Somkiat Chantra, Team LCR Honda
写真: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images
「アレイシには本当に感謝している。彼の後ろを走る今回の機会がなければ、MotoGPを理解するのは難しかっただろう。自分のブレーキングポイントとは全く異なるスタイルなんだ」
「アレイシを追いかけて行く中で、彼がコーナーでどうやってあんなに速く走っているのかが疑問だった。それでブレーキングスタイルを変えようとしていったら、それがかなり助けになったんだ」
エスパルガロはチャントラが15位で初ポイントとなったことは喜ばしいと語る。そして、厳しいルーキーイヤーを過ごしているチャントラの成長を期待していると語った。
「最終ラップにソムキアットの追い抜きを許してしまった。その後、最終セクターで彼はちょっとナーバスになっていたけど、最終的に15位で初ポイントとなったのは嬉しいことだと思う」
「ソムキアットは今、MotoGPで厳しい時間を過ごしている。ここは本当に厳しいクラスだし、彼はキャリアをスタートするにあたって楽なバイクを手にしているわけでもない」
「彼が改善できることを期待している。MotoGPクラスでの1年目は昇格してくる若手にとっては常に難しいものだ。彼が早く成長できることを願っているよ」
ただレースで数十秒単位での遅れが常のチャントラの実力に、疑いの目が向けられていることも事実だ。エスパルガロはチャントラにMotoGPクラスで十分に通用する力があると思うかと尋ねられたが「イエスだ」と語った。
Somkiat Chantra, Team LCR Honda
写真: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images
「ソムキアットはMoto2でレースに勝ち、表彰台を争えることを証明して来たと思う。じゃあ、十分な実力とはいつなんだ?」
「去年はいろんな人がセルジオ・ガルシアがMotoGPで走ることを考えていたと思うけど、今では彼はチャンピオンシップで走ってすらいないんだ(※イタリアGP前に契約解除された)。今、MotoGPで好成績を残しているライダーでも、そこに至るまでに長い時間がかかっているやつもいる」
「キャリアには段階がある。僕だってMotoGPに来る前は遅かったり、十分じゃなかった時期があった。その後、レースに勝ってタイトルも争うようになったんだ。だから判断するのはとても難しいんだ」
「ただソムキアットは難しい立場にあると思う。彼はファクトリーチームでもないし、しかもホンダ陣営だ。まだ若く、経験も浅い。楽な道ではないよ」
なおオランダGPではこの苦戦するタイ人初のMotoGPライダーを支援するための動きも見られた。チャントラの前任である中上貴晶が現地入りして、アドバイスをしていたのだ。チャントラもこれには助けられていたと語っている。
「コース上での僕の動きを観察して、データ分析の手助けもしてくれたんだ」とチャントラは言う。
「ライディングの仕方や、データのどこに違いがあるのか、なぜあるコーナーではタイトに曲がるべきなのか、どの部分でもっとバンクさせるべきなのかなど、様々なことを教えてくれたんだ。とても助けになったよ」
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