ロッシ、ヤマハの新型エンジンに“もっと上”を要求。しかしエンジンはもう最終仕様?
バレンティーノ・ロッシは、新型エンジンについてさらなる”エンジンパワーの増強が必要だと語っている。しかしチームディレクターのマッシモ・メレガリは11月のテストで使ったエンジンが、既に最終版に近いものだと認めた。
Valentino Rossi, Yamaha Factory Racing
Gold and Goose / Motorsport Images
ヤマハは11月下旬に行われたバレンシアテスト&ヘレステストに2020年型のプロトタイプマシンを持ち込み、新型エンジンなどのテストを行なった。
ビニャーレスとチームメイトのバレンティーノ・ロッシは、2019年シーズンを通して、ライバルに対抗するために、パワーの増強が必要だとヤマハに訴えてきた。
今回持ち込まれた新型エンジンは、これまでよりパワフルな物となっているようだ。ただ、両方のテストてマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)がトップタイムを記録したものの、トップスピードでは依然としてドゥカティとホンダに対し10km/h程劣っている状態だった。
またチームディレクターを務めるマッシモ・メレガリによると、今回テストに持ち込まれた新型エンジンは最終仕様に近いものとなっているようだ。
「我々は改善しているが、ドゥカティやホンダもまた改善してきている」
マッシモはヤマハの新型エンジンが依然としてライバルに差をつけられている状況について、そう語った。
「ここヘレスは、知っての通りトップスピードが違いを生むサーキットではないし、リザルトをチェックしても、差はあまり大きくはない。だがバレンシアでは確実にこれよりも大きかった」
「以前私が話したように、(2020年2月の)セパンテストではいくつか小規模なアップデートを受け取ることを予想している。何か“大きなモノ”は期待していない。なぜならドライバビリティや耐久性は非常に重要だからだ」
「この段階に来るために、エンジニアたちは多くの時間を確実に費やしているし、大きな変化は想像できない……つまり、確かにこれ(テストに持ち込んだ新型エンジン)は最終バージョンではないが、それに近いものだということだ」
こうしたメレガリのコメントについて、エンジンパワーが足りないと繰り返し語ってきたロッシに訊くと、彼は次のように答えた。
「心配だね。僕としては、エンジン開発は良い方向に進んでいると思うけど、(トップスピードの)ギャップはまだ大きい。ロングストレートがある時に、時速10kmや9kmの差があるのは大きな問題だよ」
「ポジティブなフィーリングも感じているけど、“まだ”必要だ。来年に向けて少しでも改善できることを願っているよ」
ヤマハはファクトリーチームの2名だけではなく、ヘレステストでは新型エンジンをペトロナス・ヤマハSRTのフランコ・モルビデリ、ファビオ・クアルタラロのふたりにも提供した。
モルビデリによると、新型エンジンはトップエンド付近のギアでの速度が改善されているようだ。
「新型を試したけど、良いフィーリングだったよ」と、モルビデリはmotorsport.comに対して話した。
「少し速くなったようだし、5速や6速ではもっと回るようだった。これは僕らの望んでいたことだからポジティブだね」
「それに、新型エンジンは依然としてヤマハの精神を引き継いでいる。本当にスムーズだし、彼らが行なった仕事に満足しているよ」
また、エンジンに対しより求めるものは何かを訊くと、「よりパワーがありつつ、バイクの乗り心地を維持するものが希望だ」と、モルビデリは答えた。
「彼らがそういった物を成し遂げられるかは分からないけど、この新型エンジンは一歩前進していると思うよ」
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