ヤマハ勢トップのモルビデリが、型落ちバイクを使う理由。今年は最新仕様との差も縮まる?
ヤマハMotoGPチーム代表のリン・ジャービスは、フランコ・モルビデリに最新スペックのファクトリーバイクが供給されていない理由を説明した。
Franco Morbidelli, Petronas Yamaha SRT
Gold and Goose / Motorsport Images
2021年シーズンのMotoGPに、2チーム4台体制で臨むヤマハ。ファクトリーチームのマーベリック・ビニャーレスとファビオ・クアルタラロ、ペトロナス・ヤマハSRTに移籍したバレンティーノ・ロッシは最新スペックのファクトリーバイクを使用するが、ロッシのチームメイトであるフランコ・モルビデリだけが、引き続きAスペックと呼ばれる型落ちバイクを使用する。
昨シーズン、ヤマハ勢が挙げた7勝のうち3勝を記録し、ヤマハ勢トップのランキング2位でシーズンを終えたモルビデリ。結果を残したにも関わらず、2021年シーズンも彼には最新仕様のバイクが供給されないのだ。
2月15日(月)に行なわれたヤマハ・ファクトリーチームの発表会で、ヤマハMotoGPチーム代表のリン・ジャービスはモルビデリに最新バイクが与えられなかった理由を、次のように説明した。
「マシンのスペックはヤマハとチームが選ぶものだが、それには金銭面も影響する」
「ファクトリーのマシンは正直、Aスペックのマシンよりもずっと高価なんだ。材料を発注するタイミングの問題もある」
「新型コロナウイルスの問題もあった。コロナはスポンサーやヤマハなど各企業にプレッシャーをかけていた。今は、経済的に最も好ましい時期ではないんだ」
「フランキーの(2021年に使用する)バイクのスペックが決まったのは、昨年の半ばだった。10月や11月に変更できるようなことではない」
「フランキーは最高スペック(のバイク)を持つのに値するのか、という問いにはイエスと答えるが、それが可能なのかという問いの答えは、残念ながらノーだ」
「だが昨シーズンを見ていても分かるように、Aスペックのバイクの性能は(ファクトリーバイクと)とても近いし、パフォーマンスも非常に高い。そして、エンジン開発は凍結されている」
「だから次のシーズンも同じようなパフォーマンスを発揮できるだろう。フランキーが不利になることはないと思う」
モルビデリが使っているAスペックは、基本的に2019年型のYZR-M1をベースにしており、ビニャーレスやクアルタラロは2020年モデルよりも優れたバイクだと主張していた。
ヤマハのチームディレクターであるマッシモ・メレガリは、今年のファクトリーバイクはモルビデリが使うAスペックに近いモノになるだろうと認めた。
「グリップ不足に悩まされていたし、すべてのサーキットでマシンのセットアップを適応させるのが非常に難しかった」
そうメレガリは語った。
「この点はすでに我々が取り組んでいる分野であり、よりバランスの良いバイクを作ることに集中している」
「昨年は、ファクトリーバイクの弱点と、フランキーのバイクの長所を理解することができた。ヤマハが日本で、その開発に尽力しているんだ」
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