MotoGP スペインGP

クアルタラロ「ヤマハは眠っている。チームのメンタルを変えないと」スプリント12位と苦戦する現状に不満止まらず

ファビオ・クアルタラロはMotoGPスペインGP2日目の苦戦を受けて、チームは「眠っている」と厳しく批判。改善を要求している。

Fabio Quartararo, Yamaha Factory Racing

 MotoGP第4戦スペインGPのスプリントレースで、ヤマハのファビオ・クアルタラロは12位でフィニッシュ。苦戦する現状から、ヤマハを厳しく批判している。

 クアルタラロはMotoGPクラスのデビューシーズンからここヘレスでポールポジションを獲得し、以降も優勝を含む好結果をマーク。彼にとっては相性の良いコースとなっていた。

 しかし2023年シーズンのヘレス戦で、クアルタラロは初日から苦戦。ヤマハは「毎年強みを失っている」とも語っており、不満が抑えきれていないようだった。

 2日目のスプリントレースに向けた予選では、Q1を突破できず16番手。スプリントレースでもなかなか前に出ることができず、12位でポイント圏外のフィニッシュとなった。

 スプリント終了後、Canal+のインタビューに応えたクアルタラロは、ヤマハは改善のためにもチームのメンタリティを変化させる必要があると語った。

「僕らは強みをほとんど失ってしまっている……例えばコーナースピードで差をつけるなどといったことだ」

「ブレーキングは今も僕らの強みのひとつではある。でも、解決策を見つけないといけないし、なによりもチームのメンタリティを変化させないといけない。そう思うのは、僕らは”眠っている”と思うからだ」

 なおクアルタラロはスプリントレースでは前を走るライダーよりも速さがあると感じつつも、オーバーテイクしていく力が無かったとも語っている。

Fabio Quartararo, Yamaha Factory Racing

Fabio Quartararo, Yamaha Factory Racing

Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images

「オーバーテイクしていく力がなくて、その場に留まってしまう」

「これが最大の問題なんだ。前を走るライバルよりも速いと僕は感じていたけど、1秒の違いがあっても、タイヤが本当に悪いように感じてしまうんだ」

「前方のライバル、特にブラッド(ビンダー/KTM)を見てみると、横に動いている。もし僕がそうしようとしたら、すぐにフロントタイヤを滑らせてしまうよ。これは僕らが解決できていない問題で、最大の障害のひとつだ」

「内圧はかなり低い数値からスタートさせたんだけど、通常の数値にまで上昇してしまっている。でも、それ自体は問題じゃない。これはグリップの問題なんだ」

「リヤタイヤは悪くない。でもフロントは曲げようとしても、傾けていくことができないんだ。僕は1分38秒台で走っていたけど、遅く感じていた。もっと速く走れるはずなのに、それができないんだ」

 そしてクアルタラロはスプリントレースを含め、タフな1日だったと語った。

「タフな1日だった。特に予選では、ああまで遅くなるとは思っていなかった」

「朝(フリー走行)では10周したタイヤで1分37秒3台だったけど、新品タイヤを履いても0.3秒ほどしか速くなっていなかった。大惨事だ」

「スプリントレースでは、他のライダーの後ろについてもすぐにその場に留まれなくなってしまっていた」

「最初のスタートではポジションを9つ上げることができていたけど、その時ですら僕はオーバーテイクができないから同じ場所に留まっていただろうね」

「ファビオ(ディ・ジャンアントニオ/グレシーニ)の後ろにいた時、僕は1秒差をキープしなくちゃならなかった。これまでに何度も経験してきた問題だったよ」

Additional reporting by German Garcia Casanova

 
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