LCRホンダのチェッキネロ代表、ザルコとの契約意向を認める。ドゥカティ陣営のラインアップ確定も近い?
LCRホンダへの移籍が噂されているヨハン・ザルコ。オーストリアGP2日目の時点で、既に移籍に向けた最終段階にあることが分かった。
ヨハン・ザルコ(現プラマック)は、噂されていた通りLCRホンダへの移籍が決定間近にあるようだ。MotoGPオーストリアGPの2日目に、複数の関係者が示唆した。
LCRホンダのアレックス・リンスは、契約期間を短縮して今季限りでチームを離脱し、来季からはヤマハへと移籍することを決めた。そのためLCRは、後任のライダーを探す必要に迫られた。そこで候補として取り沙汰されたのが現プラマックのザルコで、イギリスGPの頃からそんな噂が挙がるようになった。
ザルコは2020年からドゥカティ陣営に加わったが、2024年に向けた契約を確保できていない状態。ザルコが2年契約を求めている一方で、ドゥカティ側は1年契約を提示していたということが分かっている。
ドゥカティのスポーティングディレクターを務めるパオロ・チアバッティはmotorsport.comスペイン版に対し、19日(土)に次のように語った。
「我々はヨハンに対し、ドゥカティが1年契約に興味を持っていること、その後はWSBK(スーパーバイク世界選手権)へ連れて行くことを考えていると伝えていた」
「ただ彼はMotoGPに残ることを希望していて、その後LCRから2年契約のオファーを受け取った。ドゥカティがオファーできるのは1年契約のみで、33歳でなんとしてもMotoGPにとどまりたいのなら、違う道へ行くことは普通だと思う」
同じ19日、LCRを率いるルーチョ・チェッキネロ代表もmotorsport.comスペイン版に対して、ザルコと問題を解決するために話し合い、彼と契約する意向であることを認めている。
ザルコのLCRホンダへ移籍が決まれば、いくつかシートが一気に確定していく可能性が高い。
現在VR46に在籍するマルコ・ベッツェッキは、ファクトリースペックのマシンを手にすることを求めている。しかしVR46は来シーズンも1年型落ちのマシンを走らせる予定である。ザルコがプラマックを離れればファクトリースペックのドゥカティが1台空くことになるため、ベッツェッキは同チームに移籍することで、自身の希望を叶えられる可能性がある。
一方でドゥカティとしては、ベッツェッキと2024年からの2年契約を結びたいと考えている。VR46には、2025年からヤマハと提携するのではという噂があるため、ドゥカティとしてはこれに伴ってベッツェッキをも失うという事態は避けたいのだ。
ただベッツェッキとしての第一希望は、ファクトリースペックのマシンで走ることよりも、VR46に残ることだとも言われており、今後の状況がどうなっていくのかについては、まだ不透明な部分もある。
プラマックとしては、ベッツェッキを獲得できなければ、ライダーの選択肢はグッと狭まることになる。プラマックはスポンサー契約の一環により、ふたりのライダーのうちひとりにイタリア人を起用しなければならないという制約がある模様。スペイン人のホルヘ・マルティンとの契約が延長されれば、必然的にイタリア人ライダーを新たに迎え入れなければならないということになる。
ベッツェッキ以外の候補としては、今季限りでヤマハを離脱することになったフランコ・モルビデリか、Moto2でタイトル争いを繰り広げているトニー・アルボリーノのいずれかということになるだろう。なおモルビデリに関しては、ベッツェッキが移籍することになった場合にはVR46に加入する可能性もあると言われている。
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