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「初優勝には何かが足りない……」今季2位4回、“シルバーコレクター”ザルコの悩み

プラマックのヨハン・ザルコはMotoGP初優勝まであと一歩のレースが続いているが、彼は初優勝を達成するためには‘何かが足りていない”と現状を語った。

Miguel Oliveira, Red Bull KTM Factory Racing, Johann Zarco, Pramac Racing MotoGP

写真:: Gold and Goose / Motorsport Images

 2021年のMotoGPは7戦を終えてヤマハのファビオ・クアルタラロがタイトル争いをリード。サテライトチームで実績を挙げてきたライダーが鳴り物入りでヤマハに昇格し、その期待に応える結果を挙げている。

 そしてそれをランキング2番手の位置で追いかけているのが、ドゥカティのサテライトチームであるプラマックのヨハン・ザルコだ。ザルコは直近の第7戦カタルニアGPで今季4回目の表彰台を獲得と好調。ただその全てが2位と、キャリア初優勝にはあと一歩手が届かない状況が続いている。

 ザルコはいずれ優勝する機会がやって来ると疑っていない。そして最も重要なことは、今季のタイトル争いにおいてクアルタラロに対しポイントを獲得し続けることだと語った。

「僕としても勝つことができれば素晴らしいと思う。でもランキングで2番手、20ポイント差(※実際には14ポイント差)というのは信じられないほどのことだ」

「だから初優勝に関してはあまり心配はしていない。自分にプレッシャーをかけすぎることもないよ。僕は自分にならそれができると信じているし、全てをよりよくコントロールできる時が来ると思っている」

「僕は依然としてこのバイクで成長中だし、良い感覚なんだ」

「ドゥカティのマシンには大きなポテンシャルがあると感じている。それをより良く使うためにベストを尽くそうとしているし、全てが手中に収まれば、多分勝てるだろうね」

 今シーズンのザルコは、開幕戦から非常に安定した走りを見せている。その姿に関してmotorsport.comはジョアン・ミル(スズキ)が王座を獲得した2020年の戦い方にヒントを得たのかと訊いた。ミルは昨シーズン終盤まで未勝利のままポイントを積み重ね、ラスト3戦となったヨーロッパGPでようやく初勝利を挙げている。

「昨年のジョアン・ミルはこうした戦略の素晴らしい一例だ。でもその戦略は僕らがレースウィークの始めから考えているような戦略ではないんだ」と、ザルコは答えた。

「僕らは勝てるよう、自分たちのベストを尽くしてきた。でもまだ何かが足りていないんだ」

「今回みたいに『もう1〜2周あれば僕が勝てたかもしれない』みたいなことはある。でも全24周は全員にとって十分な距離だ」

「僕は序盤からもうちょっと速く走る必要があっただけで、それができていなかった。だから今季終盤に今回の結果がアドバンテージになれば、それで満足だ」

「でも明らかにファビオには気をつけないといけない。彼は今回とても速かったし、あの問題(ツナギが走行中に開いてしまったこと)がなければ、彼はオリベイラ(ミゲル・オリベイラ/KTM)の後ろでアタックをかけていたと思う」

「だから今回僕らはアドバンテージを得た。一番重要な事はこの瞬間の勝利よりも、彼よりポイントを稼ぐことなんだ」

 

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