ヤマハが投入した新カウルが、ウイング禁止の”本当の理由”を証明?
ドヴィツィオーゾは、ヤマハがテストに持ち込んだ新しい空力フェアリングは、昨年の”ウイング禁止”をないがしろにしていると主張した。
Maverick Viñales, Yamaha Factory Racing
Gold and Goose / Motorsport Images
ドゥカティが先鞭をつけ、2016年シーズンのMotoGP中に大流行したウイングレットは安全上の懸念があるとして、2016年限りで禁止された。
2017年に入ると、各メーカーは失われたダウンフォースを補おうと、フェアリング内部に小さなウイングを仕込み始めた。ウイングレットの開発で他メーカーをリードしていたドゥカティは、シーズン中盤から大胆な形状のフェアリングを投入した。
ヤマハは2017年のオフシーズンテストの時点でどのメーカーよりも先に空力フェアリングを投入したが、シーズン中も通常のボディワークの発展型のような、”おとなしめ”のフェアリングを使用していた。しかし、シーズン終了後にバレンシアで行われたテストに、ヤマハはドゥカティよりもさらに過激な見た目のフェアリングを持ち込んだ。その形状は、禁止されたウイングレットと似た印象を受ける。
ドゥカティのアンドレア・ドヴィツィオーゾは、ヤマハの持ち込んだフェアリングを見て”今や、フェアリングはウイングレットよりも危険”だと主張し、安全上の理由ではなく、他メーカーよりも開発が進んでいたドゥカティにダメージを与えるためだけに、ウイングレットが禁止されたのだと語った。
「僕は論争を生み出すことは望んでいないけれど、可能な解釈はひとつしかない」
「僕たちは、ウイングはあまりにも危険なので禁止されたと言われてきた。でも今回、彼ら(ヤマハ)が持ち込んできたフェアリングの方がウイングよりも危険だ」
「今のレギュレーションには納得しているけれど、それ(ヤマハの新しいフェアリング)が、これまで言われてきたウイング禁止の根拠が茶番だったことを証明している」
「そしてドゥカティの進歩を制限することが、本当の目的だったことを示しているんだ」
ルール違反だとは思わないとビニャーレス
ヤマハのマーベリック・ビニャーレスは、新しいフェアリングによりバイクが改善されていると語り、それがルールに違反してはいないと主張した。
「違法だとは思わない」
「アプリリアも同じことをしているし、ドゥカティもそうだ。それがルールに沿っているかは僕には分からない」
「最終的にそれがウイングレットのように見えたとしても、彼らはただ……フェアリングに八つ当たりしているだけだ。だけどバイクに搭載されてしまえば同じように見える。正直に言って、これは(MotoGPを運営する)ドルナの判断次第だし、僕は彼らが決めたことに従う」
「感触は本当に良い。実際に僕たちはバレンシアで改善しているし、その一端は間違いなくフェアリングにある。はるかに良くなっているんだ」
Additional reporting by Oriol Puigdemont
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