NASCAR、警官による黒人男性殺害事件で黙祷。反差別・反不公平の姿勢示す
NASCARはアトランタ・モータースピードウェイ戦の行なわれる前に、アメリカで広がる黒人差別への反対運動を取り上げ、共に立ち向かっていく姿勢を示した。
Pre-race tribute to social unrest
NASCAR Media
アメリカ合衆国のミネソタ州ミネアポリスで、黒人男性が白人警察官によって拘束を受け死亡した事件が切っ掛けとなり、世界中で人種差別への抗議デモが広がっている。
この事件については、F1王者のルイス・ハミルトンやNBAのレジェンドであるマイケル・ジョーダンを始めとしてその他にも多くの著名スポーツ選手が抗議の姿勢を示しており、実際にデモへ参加するNBA選手やNFL選手も出ている。
そして7日、NASCARシリーズも人種差別へ立ち向かうときだと、その姿勢を鮮明にした。
7日にアトランタ・モータースピードウェイで行なわれたNASCARカップ戦では、NASCAR殿堂入りを果たし、現在はFOXのコメンテーターでもあるジェフ・ゴードンがコメント。
「私達は耳を傾けており、そして学んでいる。変化への準備はできている」と、ゴードンは語った。
またカップシリーズで唯一のアフリカ系アメリカ人のババ・ウォレスは、ピットロードで“Black lives matter”、そして警官に拘束されていたジョージ・フロイドが最後に発した“I can't breathe”という言葉の刻まれたTシャツを着用していた。
さらにレース前には若干12歳のゴスペルシンガー、キードロン・ブライアントがフロイドの死後に投稿し、大きく取り上げられることになった曲“I Just Wanna Live”を披露した。
ペースラップ中にはさらに、マシンがメインストレートに停まり、NASCAR社長のスティーブ・フェルプスがメッセージをドライバーと共に送った。
「時間を割いてもらって感謝する。我が国は今痛みの中にあり、人々は正当に怒りを見せ、声を聞くように求めている」
「黒人コミュニティとすべての有色人種の人々がこの国では苦しんできた。そして変化を求める彼らの声を聞くのに、我々はあまりにも長い時間をかけてきた」
「我々はスポーツとしてより良くなっていかなければならないし、国もそうする必要がある。今こそ耳を傾け、分かりあい、差別と不公正に立ち向かう時だ」
「我々はドライバーに……そしてすべてのファンの皆さんに、このミッションに参加してくれるように願う。スポーツとしてより良くしていかなければならないことを認め、今一度30秒の黙祷の時間をとっていただきたい」
ピットウォールにそって全メンバーが並んで黙祷の瞬間を迎えると、幾人かは非常に感情的になっている様子を見せた。黙祷後には何人かのドライバーが人種的不公平の問題について取り上げ、アメリカで毎日のように有色人種が直面している戦いについて「耳を傾け、学んでいく」と誓った。
黒人差別への反対活動は今も世界中で広がりを見せており、欧州や英国、そして日本においてもデモ活動が行なわれている。
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