オートポリス決勝:ガスリー連勝。チームルマン驚愕戦略で2-3位

第5戦オートポリス決勝は、ソフトタイヤスタートを活かしたピエール・ガスリー(TEAM 無限)が2連勝を果たした。

 スーパーフォーミュラ第5戦の決勝がオートポリスで行われ、ピエール・ガスリー(TEAM 無限)がソフトタイヤでスタートする戦略を活かし、もてぎから2連勝。2位、3位にはSUNOCO Team LeMansのフェリックス・ローゼンクビストと大嶋和也が入った。

 前戦もてぎ同様、2スペックタイヤ制が採用されている第5戦。スタートタイヤも判断が分かれ、トップ10では5番グリッドのガスリーが唯一ソフトタイヤを選択。11番手の関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)を始め、後方ではソフトタイヤを装着するマシンが多い状態だ。

 気温25度、路面温度33度というコンデションでフォーメーションラップがスタートしていった。

 ホールショットを決めたのはポールポジションの野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。ただ、ソフトタイヤのダッシュの良さを見せたガスリーが2番手にジャンプアップ。同じく関口も2周目までに5番手までポジションを上げた。

 スタート直後の1コーナーでは、スピンを喫した山本尚貴(TEAM 無限)と、伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が交錯しかけた。また、スタートで出遅れたアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)も混乱の中でサスペンションにダメージを抱え、ピットに戻るとマシンを降りてしまった。ナレイン・カーティケヤン(TCS NAKAJIMA RACING)もピットでフロントウイングを交換したが、その後マシンをコース脇で止めている。

 関口は、3周目に4番手小林可夢偉(KCMG)の後ろにつき、オーバーテイク。続いて、小林の後ろにはヤン・マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が迫った。

 ミディアムタイヤでスタートしていたローゼンクビストは4周終わりにソフトへ、同じく大嶋も6周終わりにソフトタイヤに交換した。ニック・キャシディ(KONDO RACING)は6周終わりにソフトからミディアムに交換するなど、各チームで大きく戦略が分かれた。

 6周を終え、ソフトタイヤで迫るガスリーを抑えて野尻がトップをキープ。関口は国本雄資(P.MU / CERUMO・INGING)までも交わし、3番手に浮上した。

 関口はペースが良くそのままトップ2台に追いつき、10周目にはトップ3が完全に三つどもえ状態となった。前に詰まる形となった関口は、11周終わりにピットインし再びソフトタイヤを装着。これで彼は2ピット以上の戦略が確定した。

 クリアなところでコースに復帰した関口は、1分30秒台のラップタイムを記録。トップを走る野尻よりも3秒ほど速いタイムを叩き出していった。一方で、マーデンボローは14周終わりにピットインし、こちらはミディアムタイヤに交換。チーム内で戦略が分かれた形だ。また、小林は18周終わりでピットに入り、ソフトタイヤを装着した。

 予選でクラッシュし、最後尾からソフトタイヤでスタートしていた塚越広大は猛然と追い上げ18周目までに4番手に浮上。1周目にタイムをロスした伊沢も5番手まで挽回している。

 全体的にミディアムタイヤでスタートしたマシンが苦戦する中で、ソフトタイヤ勢はペースの良さを活かし、次々とポジションを上げていく展開となった。

 23周終わりに2番手のガスリーがピットに飛び込み、ミディアムタイヤに交換。12秒4という作業時間でコースに復帰した。これに反応し野尻がピットインするかと思われたが、ソフトタイヤのライフに不安を抱えているのか、ミディアムタイヤでの走行を続けた。

 関口は25周目に2回目のピット作業を行いミディアムタイヤに交換。その前にはミディアムタイヤに交換した塚越がコースに復帰しており、塚越が実質逆転したことになる。

 ピットストップを終えた中では、マーデンボローがトップ。その後ろにガスリーがつけた。一方で、ミディアムタイヤでレース半分以上引っ張っているのが野尻、国本、中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)、山下健太(KONDO RACING)のみだ。

 マーデンボローは、31周終わりにピットイン。中盤の第2スティントをミディアムタイヤで走る2ピット作戦だったようだ。その翌周には山下がピットインを行いソフトタイヤを装着するが、ピットアウトする際に痛恨のエンジンストールを喫し、タイムをロス。大きく後退してしまった。

 トップを走る野尻は、同じ戦略の国本に徐々に差を詰められ、34周目の終わりでそのギャップは2秒以下まで縮まった。後方では、軽くなってきたマシンで自己ベストを更新する走りを見せていた中嶋一貴がピットイン。ソフトタイヤに交換すると、10番手を走っていた山本の後ろでコースに復帰した。

 36周目の1コーナーで山本をパスした中嶋は、第2ヘアピンまでに塚越もオーバーテイクし、ソフトタイヤの速さを遺憾なく発揮。ポジションを上げていった。

 これでピットインしていないマシンは野尻と国本だけに。ただ野尻のタイムが持ち直した一方で、ガスリーのペースも頭打ちになったようで、ふたりはほぼ同ペースとなった。野尻と3番手ガスリーとのタイム差は、37周目終わりで30秒5だ。

 野尻は、38周を走り終えたところでピットイン。しかし、16秒1とピット作業に時間がかかってしまい、ガスリーが悠々とトップに立った。野尻は小林の後ろ、8番手まで後退した。その翌周、国本もピットインし14秒7という静止時間でピットアウトしていった。

 国本がコースに復帰したところで、1コーナーへのブレーキングで国本と小林、野尻の3台が接近。国本と並んだ小林に野尻が突っ込んでしまう形になり、野尻はフロントウイングを失ってしまい緊急ピットイン。周回遅れとなってしまい、目の前にあった勝利の可能性を失うこととなった。

 一方、突っ込まれた形となった小林だが、致命的なダメージは負わなかった模様。フレッシュなタイヤを履き、何としても小林を抜きポジションを挽回していきたい国本だが、小林の必死のディフェンスに遭ってしまう。すると、後ろからは中嶋まで追いついて、3台による5番手争いとなった

 全車が1度はピットインし、ガスリーがミディアムタイヤでトップを走行。2番手にはローゼンクビスト、3番手には大嶋和也のSUNOCO Team LeMans勢が続いている。この2台は、ローゼンクビストが4周終わり、大嶋が6周終わりでソフトタイヤに交換し、走り続けている状態であり、残りの燃料量もかなりギリギリだと思われる。

 国本は45周目の1コーナーで小林を交わすと、4番手を走るチームメイト石浦まで追いつき、46周目にはテール・トゥ・ノーズ状態だ。そこに、小林を交わした中嶋一貴も加わり、4番手争いが白熱。47周目には、1コーナーで国本がインを突くがブレーキでロスした。そのまま石浦と並走状態で3コーナーへと入って行った。石浦のすぐ背後につける中嶋もチャンスを狙うが、なんとか国本はポジションをキープした。

 トップのガスリーはローゼンクビストと2秒差でファイナルラップ。燃料が持たないと思われたローゼンクビストは、なんとオーバーテイクボタンを使う走りで、セクター1の自己ベストを更新し、ガスリーとの差を詰めたが、ガスリーはそのままトップでチェッカー。ローゼンクビストと大嶋もガス欠することなくチェッカーを受け、Team Lemansは2台が表彰台を獲得した。ローゼンクビストは3戦連続の表彰台だ。

 4位は石浦。5位の国本と6位の中嶋一貴を抑えきり、ポイントリーダーの座を守った。レース序盤に速さを見せていたIMPUL勢は、2ピット戦略でマーデンボローが8位、関口が10位。その間には、最後尾からの追い上げを見せた塚越が入っている。

【関連ニュース】

スーパーフォーミュラ第5戦オートポリス 決勝結果

1. ピエール・ガスリー(TEAM 無限)
2. フェリックス・ローゼンクビスト(SUNOCO Team LeMans)+1.558s
3. 大嶋和也(SUNOCO Team LeMans)+7.638s
4. 石浦宏明(P.MU / CERUMO・INGING)+8.555s
5. 国本雄資(P.MU / CERUMO・INGING)+9.009s
6. 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)+9.457s
7. 小林可夢偉(KCMG)+14.463s
8. ヤン・マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)+14.980s
9. 塚越広大(REAL RACING)+31.150s
10. 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)+44.699s
11. 中嶋大祐(TCS NAKAJIMA RACING)+44.874s
12. 小暮卓史(B-Max Racing)+51.509s
13. 山下健太(KONDO RACING)+53.125s
14. 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)+1lap
15. 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)+1lap

---- 以上完走(48laps) ----

 山本尚貴(TEAM 無限)+16laps
 ニック・キャシディ(KONDO RACING)+36laps
 ナレイン・カーティケヤン(TCS NAKAJIMA RACING)+53laps
 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)+53laps

コメント
コメントを書く
この記事について
シリーズ スーパーフォーミュラ
イベント名 第5戦オートポリス
サーキット オートポリス
記事タイプ 速報ニュース