スーパーフォーミュラ第4戦もてぎ:ブレーキが変更も可夢偉「思ったより良くない」
ストップ&ゴーのコース特性に合わせ、今回のレースには耐久性の高いブレーキが持ち込まれている

前回の富士から、スーパーフォーミュラのブレーキパッドは変更されていた。しかし、多くのマシンがそのオーバーヒートに苦しみ、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGのストフェル・バンドーンはそれが原因でリタイアとなっている。
今回のもてぎは、特にブレーキに厳しいコースとして知られている。そのため、当初からこの1戦に限っては耐久性に優れたブレーキパットが使用されることが決まっており、今回各車はそのブレーキを使っている。
この新しいブレーキについて、SUNOCO Team LeMansの小林可夢偉は次のように語った。
「思ったよりも良くないです。ちょっと良くなったようには感じるけど、微々たるもんですよ。ウォームアップが良くないんです。1周目にアタックしようとしたら、足りないですし、温度によって前後のバランスも変わっているように感じる。安定感という点で言えば、ちょっと足りないかな」
「耐久性については、温度を上げると厳しいらしいので、難しいと思います。ブレーキバランスの指定もあるし、ブランキングもオープンじゃなきゃダメだという指示もある。雨が降ったり、止んだりしたら、どうするんですかね?」
「スーパーフォーミュラは、ブレーキが効かないという部分で勝負するレースじゃないと思います。そこは安心してドライバーとエンジニアの差というところで勝負したい。ブレーキでの”迷い”というのは、いらないと思います」
VANTELIN TEAM TOM’Sの東條力エンジニアも、「天候が悪かったんで、まだ分からない」としながらも、次のように語った。
「(新しいブレーキも)良くないと思いますよ。効かないんです。雨が降っちゃうと冷えすぎちゃって、(ブレーキダクトを)塞がないといけないんです。決勝がウエットでスタートして、どんどん乾いていくというコンディションだったら、どうするんですかね? また富士と同じようになってしまうような気がします。危ないと思います」
「耐久性自体は上がっているらしいんですけどね」
土曜日とは打って変わり、日曜日は晴れ、非常に厳しい日差しが降り注ぐ。そのため、気温、路面温度共にグングン上昇している。そのコンディションでも新しいブレーキはしっかり耐えることができるのか? また、ツインリンクもてぎ上空にも雲が広がり始めていて、さらに周囲には多くの雲が点在する。予報では夜から雨ということだが……。今回もブレーキには、注目しておきたいところだ。
この記事について
シリーズ | スーパーフォーミュラ |
イベント | ツインリンクもてぎ |
ロケーション | ツインリンクもてぎ |
執筆者 | 田中 健一 |