スーパーフォーミュラ第4戦決勝:関口雄飛、自信に満ちたレース。デビュー4戦目で初優勝

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スーパーフォーミュラ第4戦決勝:関口雄飛、自信に満ちたレース。デビュー4戦目で初優勝
執筆: 田中健一
2016/08/21 10:05

スーパーフォーミュラ第4戦もてぎラウンドの決勝レースが行われ、関口雄飛が初優勝を果たした。

 スーパーフォーミュラ第4戦もてぎ決勝。懸念されていた降雨もなく、上空は雲が多いものの、概ね晴れており、気温・路面温度はどんどん上昇している。スタート時の気温は33度、路面温度40度である。

 今回のレースでは、初投入されたソフトタイヤと従来のミディアムタイヤが持ち込まれており、両方のタイヤを使うことが義務付けられている。そのため、各チームのタイヤ使用に関する判断が分かれた。ポールポジションの関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)から9番手のストフェル・バンドーンまでがソフトタイヤ、10番手のジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)から15番手のベルトラン・バゲット(NAKAJIMA RACING)がミディアム、その後方の4台はソフトである。

 関口が好スタートを見せてトップを堅持すると、2番手スタートの石浦宏明(P.MU / CERUMO · INGING )の蹴り出しが悪く、代わって野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が2番手に上がっている。

 1コーナーで中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)が若干のオーバーランをすると、その直後につけていた山本尚貴(TEAM 無限)もつられるようにコースアウト。グラベルに飛び出してしまう。なんとかコースに復帰することは叶ったものの、最後尾付近まで順位を落とした。

 2番手に上がった野尻だったが、1周目にアンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)にオーバーテイクを許してしまう。

 3周目ナレイン・カーティケヤン(SUNOCO Team LeMans)がウイリアム・ブラー(KONDO RACING)を豪快にオーバーテイクするシーンもあった。

 そのあと、レース序盤にしてトラブルが相次ぐ。5周目には野尻が、8周目にはオリベイラが突如スローダウン。そのままガレージ入れ、レースリタイアとなってしまう。マシンから降りたオリベイラは怒りを露わにし、グローブを地面に投げつける。

 先頭を行く関口のペースは素晴らしく、2番手ロッテラーとの差を4秒、5秒、6秒と広げていく。一方、ロッテラーは3番手の石浦に対して4秒程度の差を開くが、こちらの差は徐々にペースが狭まっていく。

 12周目、カーティケヤンが最初にピットイン。ソフトからミディアムに交換するが、左フロントの交換に手間取り、大きく順位を落としてしまう。翌13周目には中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)、塚越広大(REAL RACING)、小暮卓史(DRAGO CORSE)がピットイン。このうち塚越もタイヤ交換に手間取った。さらに続く14周目にピットインしたベルトラン・バゲットは、給油中に給油リグが壊れてしまうトラブル。その先端をマシンに着けたまま、コースに復帰してしまう。バゲットは翌周ふたたびピットインして、マシンに取り付いたリグを外し、こちらも大きなロスタイムとなってしまった。

 先頭の関口は順調に逃げ、22周を走り終えた段階でロッテラーに約10秒の差をつけ独走状態。そのロッテラーを石浦が1秒以下の差で追い回し、その後方5秒のところに、石浦のチームメイトである国本雄資(P.MU / CERUMO · INGING)が続いている。

 タイヤを交換し終えた中嶋一貴は、まだピットに入っていないマシンに引っかかってしまい、なかなか前に行くことができない。せっかくの新しいタイヤのペースを活かすことができずにいる。

 27周目から、各チームのタイヤ交換が再び活発化する。その中でも6番手を走っていた中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)は、タイヤ交換の際にエンジンストールしてしまい順位を落とす。また、36周目にピットインしたジェームス・ロシター(KONDO RACING)のピットインも時間がかかってしまい、バンドーンの先行を許してしまった。

 ただ、ロシターも諦めない。39周目に一瞬の隙を突き、バンドーンを抜き返して5番手のポジションを奪う。

 なお、関口のピットインは34周目。無難な作業でコースに戻り、2番手ロッテラーに対して7〜8秒のセーフティなリードを築いていく。

 そのロッテラーはペースが思うように上がらず、3番手の石浦の接近を許す。そして、46周目にはすぐ真後ろに、そしてオーバーテイクボタンを使って牽制を入れる。ただ、もてぎは抜き辛いことで有名なコース。なかなかオーバーテイクを仕掛けることができない。

 関口は52周をしっかりと逃げ切り、そして後続に大きなマージンを築いたまま、トップチェッカー。最終ラップ途中で手を振る余裕も見せた。関口はこれがスーパーフォーミュラ初優勝。デビューから僅か4戦目での優勝という快挙である。

 2位フィニッシュはアンドレ・ロッテラー。石浦の追撃をなんとか凌ぎ切った。4位には国本が入って、P.MU / CERUMO · INGINGが3位-4位を占めた。5位ロシター、6位バンドーン、7位には中嶋一貴である。

 なお激しい8位争いを繰り広げた山本vs可夢偉は、山本に軍配。最終的な差は僅か0.4秒だった。

 初優勝の関口は、これで今季の獲得ポイントを17まで積み増し、ランキングトップに立った。ランキング2位は15.5ポイントでロッテラー、3位は石浦(15ポイント)、4位国本(14.5ポイント)と、奇しくも今回のレースと同じ順である。

 次戦はオートポリスの代替開催として9月10日(土)と11日(日)に2レース制で行われる岡山国際サーキット戦。シーズンもいよいよ終盤に差し掛かっていく。

■スーパーフォーミュラ第4戦もてぎ 決勝結果
1. 20関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)52Laps
2. 36アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)+6.127
3. 1石浦宏明(P.MU / CERUMO · INGING)+6.708
4. 2国本雄資(P.MU / CERUMO · INGING)+21.326
5. 3ジェームス・ロシター(KONDO RACING)+31.996
6. 41ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)+35.761
7. 37中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)+36.334
8. 16山本尚貴(TEAM 無限)+44.197
9. 8小林可夢偉(SUNOCO Team LeMans)+44.593
10. 64中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)+1'06''775
11. 34小暮卓史(DRAGO CORSE)+1'15''520
12. 10塚越広大(REAL RACING)+1'16''424
13. 4ウイリアム・ブラー(KONDO RACING)+1'21''666
14. 11伊沢拓也(REAL RACING)+1'23''026
15. 18中山雄一(KCMG)+1Lap
-. 65ベルトラン・バゲット(NAKAJIMA RACING)+17Laps
-. 7ナレイン・カーティケヤン(SUNOCO Team LeMans)+19Laps
-. 19ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)+45Laps
-. 40野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)+48Laps

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この記事について

シリーズ スーパーフォーミュラ
イベント ツインリンクもてぎ
サブイベント 日曜日 決勝レース
ロケーション ツインリンクもてぎ
ドライバー 関口 雄飛
チーム Impul
執筆者 田中健一
記事タイプ レースレポート