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ヨコハマ秋山開発本部長「最終戦が終わりホッとしている。来季タイヤはまだ未定」

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ヨコハマ秋山開発本部長「最終戦が終わりホッとしている。来季タイヤはまだ未定」
執筆:
2016/11/02 10:58

ヨコハマタイヤが、スーパーフォーミュラの16年シーズンを振り返った

国本雄資(Yuji Kunimoto, P.MU / CERUMO · INGING)
ストフェル・バンドーン(Stoffel Vandoorne, DOCOMO TEAM DANDELION RACING)とアンドレ・ロッテラー(Andre Lotterer, VANTELIN TEAM TOM’S)
ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)と関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)
ADVANタイヤ
走行後水洗いをして冷やされるソフトタイヤ
ヨコハマのソフトタイヤとミディアムタイヤ
ヨコハマの新スペック”ソフト”タイヤ
ADVANタイヤ
ADVANタイヤ
中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)

 先日終了したスーパーフォーミュラの2016年シーズン。2015年との最大の違いは、タイヤだったと言って差し支えないだろう。ヨコハマタイヤが、今季からスーパーフォーミュラのオフィシャルタイヤサプライヤーになったのだ。

「毎戦毎戦が初めてのサーキットになので、非常に緊張してサーキットに来ました。1戦1戦、終わるたびにホッとして、これで最終戦も終わったので、非常にホッとしています」

 そう語るのは、ヨコハマタイヤの秋山一郎開発本部長である。国内トップフォーミュラ復帰1年目となった今年、タイヤに大きなトラブルは発生しなかったが、シーズン開幕当初は非常に心配していたと、秋山は振り返る。

「最初のうちは壊れないかという点を心配していましたが、それは大丈夫だということが調べていくうちに分かったんです。なので後半は、少しでも良くタイヤが機能して、ドライバーやお客様にちゃんと楽しんでもらえるか、という心配に変わりました」

「もてぎで投入したソフトタイヤを除けば、今季のタイヤはずっと一緒です。タイヤの進化という面はありませんが、我々のアドバイスだったり、サーキットでのタイヤの実力をより明確に把握することで、チームやドライバーさんによりヨコハマタイヤのキャラクターを少しずつ理解していただくという点については、だんだん良くなってきたのかなと思います」

 初めてタイヤを供給したスーパーフォーミュラ。その印象について秋山は、「非常にレベルが高い」と感じたと言う。

「見た目では、速いですよね。当然といえば当然ですけど、エンジンは2メーカーあると言っても、F1と違ってシャシーもワンメイクだし、タイヤもワンメイク。ツールで勝敗が決まるわけではないんですよ。ドライバーとチームのセッティング力で勝負が決まる。それはスーパーGTとも違うし、そういう意味ではレベルの高さを感じます。あとは見ていただいてる方にどうそれを伝えるかというところですね」

 そのセッティングの難しさが、非常にわかりやすいシーズンでもあった。例えば終盤2戦だけを見ても、SUGOで苦しんだP.MU / CERUMO · INGINGは鈴鹿で速さを見せ、逆にSUGOで手のつけられない速さを見せたITOCHU ENEX TEAM IMPULが、鈴鹿では後方に沈んだ。

 これについて秋山は、こう分析する。

「中古タイヤでセットアップして、いざ新品タイヤを履いた時、タイムの上がり幅はそれほど大きくありませんでした。つまり、ある意味ずっとピークの性能を出せるタイヤなんです。そういう意味では、寛容なタイヤだと言えると思います」

「しかし、午前中は良かったのに午後はダメだったとか、そういうこともありました。つまり、コンディションに対する安定性が、ちょっとピーキーなのかもしれません。性能のギリギリの部分を攻めれば、速いです。しかし、ある一定のコーナリングフォースを越えると、突然グリップを失ってしまう。そういう意味では、ウチのタイヤはちょっとしなやかさに欠けるかもしれません」

「タイヤの性能がバラついているとか、よく言われるんですが、温湿度管理も含めて、精度良く作っているつもりだし、同じロットのタイヤを比較してコーナリングフォースが何%も変わるということもないです。今は1/100秒とか1/1000秒という戦いをしていますから、シビアになりますよね」

 来年に向けては、まだどんなタイヤが投入されるのか未定だ。しかし、もてぎで投入されたソフトタイヤを、スタンダードタイヤとして全戦で使用すべきだという意見が多いと、秋山は言う。

「来年についてはまだ不透明なんですが、もてぎで投入したソフトタイヤが、レギュラー的な位置付けで良いんじゃないかというのが、大方の意見なんです。ただ、あのタイヤもまだ課題はあったので、レースフォーマットを含めて、JRP(日本レースプロモーション)さんとこれから考えていきたいと思います」

 そのソフトタイヤの課題とは一体何なのか? 秋山はこう説明する。

「通常なら、寒い時にソフトを使うのに、あのタイヤは夏場に向けて作って行ったんですよ。だから作動領域は、ミディアムがしっかりと作動する領域だったんです。タイムのゲインもそれほどなかったし、言うほどタレなかった。だから来年に向けては、どのポジションを狙っていくのか、レースフォーマットとの関係も含めて、決めていかなきゃいけないと思っています。我々も1年間学んだことで、狙い所をもう少し絞っていけると思います」

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シリーズ スーパーフォーミュラ
執筆者 田中 健一