山本尚貴、第6戦SUGOはガス欠で18位「この作戦しかなかった」
第6戦SUGO、山本尚貴(TEAM MUGEN)はガス欠覚悟で無給油作戦に挑戦。波乱の少ないレースで無念の18位となった。

スポーツランドSUGOで行われたスーパーフォーミュラ第6戦。16番手からスタートした山本尚貴(TEAM MUGEN)は無給油作戦を試みるも、残り2周でガス欠。ポイント獲得はならなかった。
予選では僅差でQ1脱落と、まさかの結果となってしまった山本。オーバーテイクが難しいSUGOで大きく挽回するべく、ピットストップを行わない作戦を選択し、スタート直後から燃費を意識した走りをしていく。
「スタート以外は全て燃費を意識して走行しました。ここまで燃費走行に徹するレースをした経験は今まであまりなかったですが、後方から大きくポジションを上げるためには、この作戦しかないなと思っていました」とレースを振り返った山本。
それでも、当初の計算では残り7~8周でガス欠になると予想され、最後まで無給油で走り切るのは難しい状況だった。ただ波乱が起こりやすいSUGOで、途中にセーフティカーが入れば無給油でも行ける可能性はあった。だが、予想に反して大きなアクシデントがなくレースが進んでいく。
毎週、各コーナーで燃費を意識した走りをしていた山本だが、その中で当初の予定よりも燃費を稼いだものの、残り2周はどうしても足りなかったという。7番手を走行していた終盤にピットインして給油も考えたというが、そうすればポイント圏外に落ちるのは確実。もし、そこでセーフティカーが入ったら、という可能性にかけ、ガス欠覚悟で最後までトライしたという。
「それでもセーフティカーが最低1回は入ってくれないと最後まで走り切れない計算で、当初は残り7~8周は足りないだろうという話でしたが、結構いいところまでセーブできました。それでも、残り2~3周で燃料が足りなくなるのは分かっていました。でも、そこでピットインしてもポイント獲得の可能性はなかったので、ラスト2周でセーフティカーが入るかもしれないと思い、最後まで走りました」
結果的に、SUGOラウンドでは珍しくセーフティカーが出ないレース展開に。山本も最後まで頑張ったが、残り2周でガス欠となり最終コーナーでマシンを止めた。
今回も結果が残らず悔しい表情を見せていた山本だが、予選Q1での敗退が大きく影響してしまう形となった。それでも決勝では燃費走行ながらも予想以上のペースで走れていたと手応えも感じていたという。そして、最終戦は得意とする鈴鹿サーキット。再び優勝を目指すと意気込んでいた。
「今週末を振り返ると予選でのQ1敗退が大きかったです。まさか落ちるとは思っていなかったのでショックでした。ただ決勝日ではクルマの仕上がりはいいところにあることが確認できました」
「やはり、チームメイトには負けたくないですし、このまま終わるわけにはいきません。チームタイトルもかかっています。自分のため、チームのために最終戦は何としても優勝したいです」
取材・執筆/吉田知弘
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この記事について
シリーズ | スーパーフォーミュラ |
イベント | 第6戦SUGO |
ロケーション | スポーツランドSUGO |