次に狙うは”優勝”。Team LeMansの片岡龍也監督「あと2戦が楽しみ」

第5戦オートポリスで台風の目となったSUNOCO Team LeMans。片岡龍也監督は、整い始めているチームに手応えを感じているようだ。

 スーパーフォーミュラ第5戦オートポリスの決勝、SUNOCO Team LeMansのフェリックス・ローゼンクビストと大嶋和也は、一見奇策とも思えるソフトタイヤでの50周に渡るロングスティント作戦を実行し、見事ダブル表彰台を獲得した。

 大嶋は全ドライバーの中で唯一、金曜日の専有走行から持ち越しソフトタイヤでのロングランを実施している。片岡龍也監督によると、決勝に向けたソフトタイヤの”検証”を行っていたとのことだ。

「決勝でソフトをいかに使えるかの検証をしていました。使うのが無理だったらあきらめるし、逆に使えるのであればどれくらい使えるのかとか、それに合わせてクルマを作っていかなくてはいけないです」

 ただ、タイヤに厳しいとされるオートポリスで、ソフトタイヤがどれほど機能するかは未知数。実際に作戦を決めたのは、日曜日午前中に行われた30分間のフリー走行後だったという。

「あくまでも、今週入る時点ではソフトを中心に使えたらいいなという思いはありました。ただ事前情報から考えると、正直それは難しいとのことでした。ただ、もちろんミディアムもちゃんとセットアップしておかないといけないんですが、ミディアムを試した時点で想像以上にペースが遅かったんです」

「だから、グリップレベルでは圧倒的にソフトのアドバンテージが大きい。それにもてぎの例を考えると、レースに向けて路面ができてくれば、意外とタイヤが保っちゃうっていう可能性が大きいんじゃないかと考えました」

「ただ、少なくとも朝のフリー走行を走るまでは正直厳しいかなと思っていました。あくまでも作戦は今日のフリーを見てから決めようと考えていたので、フリーが終わった時点である程度ソフトに可能性があることが見越せました」

 レースがスタートするとローゼンクビストが4周終わり、大嶋が6周終わりでピットインし、そこから54周のレースが終了するまで、ふたりはコース上でタイヤと燃費をマネジメントするレースを続けた。一方で、トップの野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)はミディアムタイヤで37周走行。これも、ルマン陣営にとっては好都合だったようだ。

「レースではグリッドが前の方に優先権があるので、フェリックスが先にピットに入って、準備が出来次第大嶋を入れました。フェリックスは、あれが燃費ギリギリのタイミングでした。僕らとしてあの作戦が一番前に上がれる可能性が高い作戦なので、ふたりとも同じ作戦にしました」と片岡監督は述べた。

「ピットを終えて10周くらい経った時点で、トップのペースが想像以上に悪かったんです。1分32~33秒でレースをするかなと思っていたら1分33~34秒で走っていたので、自分たちのポジションを計算し続けていくと、想定よりも早い段階でフェリックスの4番手が見えていました」

「正直こっちからすると、もっと早いタイミングでトップグループがピットに入っちゃえば僕たちが上に行くチャンスはなかったです。前が引っ張っている間に差が詰まって、大嶋が野尻の前に出られるだろうという計算は立っていました」

「前に出たらあとは抑えるだけだったんですが、さらにラッキーだったのは大嶋の後ろに石浦(宏明)がいて、(小林)可夢偉がいて、後ろ盾ができたこと。作戦も攻めたし、展開も恵まれたし今日できるベストな作戦と結果だったと思います

 今年、片岡監督の加入やF1を経験したエンジニアを海外から呼ぶなど、大きな変化をしているTeam LeMans。今回のような作戦成功の裏に、そういった変化が結実しチームとしてまとまってきたことが影響しているのは間違いないだろう。

「僕も含めて今年色々と体制が変わったりして、最初はバラバラなところから始まって、やっとまとまって形になってきました。そのきっかけは、ローゼンクビストがああやって結果で引っ張ってくれたことで、そしてそれに対して僕たちや大嶋も引っ張られる。今回も無理な作戦だったかもしれないですけど、ドライバーふたりが想像以上のペースを刻んでくれたし、本当にみんなの力がやっと整ってきました」

「あと2戦楽しみだなと思うのと、まだ優勝できてないのでここまで来たら欲をかこうかなと思います」と、終盤戦へ向けて意気込みを語っていた。

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この記事について
シリーズ スーパーフォーミュラ
イベント名 第5戦オートポリス
サーキット オートポリス
記事タイプ 速報ニュース