写真:: Andy Hone / Motorsport Images
コロナ禍に見舞われた2020年は、多くのモータースポーツイベントがイレギュラーな事象への対応を迫られるというかつてないほどのドタバタなシーズンとなった。そんなシーズンに翻弄されてしまった若手ドライバーも多くいたが、一方でそれをチャンスに変えた若手ドライバーもいる。
motorsport.comはTwitterのハッシュタグ『#MSCjp』『#みんなで振り返ろう2020年のモタスポ』で読者が考える“ベストルーキー”を募集した。今回はその結果をランキング形式で振り返る。
読者が選ぶ2020ベストルーキー:角田裕毅(FIA F2)
Yuki Tsunoda, Carlin, 1st position, on the podium
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
今回の投票で圧倒的な支持を得たのは、FIA F2で大活躍した角田裕毅。F2は下位カテゴリーで実績を残してきた実力者がF1への切符を懸けて戦うハイレベルなカテゴリーだが、その中で角田は4度のポールポジションと3度の優勝を記録し、ルーキー最上位となるランキング3位を獲得した。角田はF2のルーキー・オブ・ザ・イヤーにあたるアントワーヌ・ユベール賞、そしてピレリのF2ドライバー・オブ・ザ・イヤーを受賞しただけでなく、FIAが選ぶルーキー・オブ・ザ・イヤーにも各カテゴリーの猛者たちを差し置いて受賞するなど、世界から高く評価された。
角田は2021年にアルファタウリからF1デビューを果たすが、そのルーキーイヤーでの活躍にも期待がかかる。
ベストルーキー次点:大湯都史樹(スーパーフォーミュラ/スーパーGT)
大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)
Photo by: Masahide Kamio
次点となったのは、角田とはSRS-F(鈴鹿サーキットレーシングスクール・フォーミュラ)の同期生でもある大湯だ。
2016年にSRS-Fを首席卒業した大湯は、FIA F4、全日本F3(現スーパーフォーミュラ・ライツ)を経て2020年にスーパーフォーミュラへステップアップ。シーズン序盤から速さこそ見せていたものの、予選中にクラッシュを喫したり、決勝スタート直後にチームメイトをリタイアに追い込んでしまうなど、エラーの方が目立ってしまっていた。
しかし、シーズン終盤はその速さが結果に繋がりはじめる。第6戦鈴鹿で涙の初優勝を飾ると、最終戦富士でも2位表彰台を獲得。ランキング6位でシーズンを終えルーキー・オブ・ザ・イヤーに選出された。
ベストルーキー3位タイ:テオ・プルシェール(FIA F3)
Theo Pourchaire, ART Grand Prix, 3rd position, on the podium
Photo by: Mark Sutton / Motorsport Images
世界中から有望な若手ドライバーが集まるFIA F3で印象的な活躍を見せたのがフランス人ドライバーのプルシェールだ。プルシェールは2019年にドイツのADAC F4でチャンピオンを獲得すると、弱冠16歳にしてFIA F3にステップアップ。シーズン終盤は6レース中5回表彰台を獲得する抜群の安定感で、最終ラウンドの最終レースまでチャンピオンを争ったが、オスカー・ピアストリにわずか3ポイント届かず惜しくもランキング2位となった。
2003年生まれでまだ17歳のプルシェールだが、2021年はFIA F2へのステップアップが確実視されている。
ベストルーキー3位タイ:平良響(FIA F4)
平良響 Hibiki Taira(TGR-DC RS トムススピリットF4)
Photo by: TOYOTA GAZOO Racing
プルシェールと並ぶ3位となったのは、日本のFIA F4を圧倒的な強さで制した平良響だ。沖縄県出身の平良は2019年にFTRS(フォーミュラ・トヨタ・レーシング・スクール)のスカラシップを獲得し、2020年はTGR-DC RS トムススピリットF4からFIA F4に参戦。破竹の10連勝を記録するなど、まさに無敵の強さでチャンピオンに輝いた。12月にはスーパーフォーミュラ・ライツの合同テストにも参加し、カローラ中京 Kuo TEAM TOM'Sのマシンをドライブした。
ベストルーキー5位タイ:セルジオ・セッテ・カマラ(スーパーフォーミュラ/フォーミュラE)
セルジオ・セッテ・カマラ Sérgio Sette Câmara(Buzz Racing with B-Max)
Photo by: Masahide Kamio
2020年は戦いの舞台を日本に移しスーパーフォーミュラにフル参戦する予定だったセルジオ・セッテ・カマラは、コロナ禍の影響でなかなか来日が叶わず、最終的に1レースしか出場することができなかったが、そこで鮮烈な輝きを放った。
スポーツランドSUGOという未知のサーキットでの走行にも関わらず、セッテ・カマラはいきなり予選でトップタイムをマーク。ポールポジションからスタートした決勝レースではピットアウト直後にクラッシュしてリタイアに終わったが、彼が残したインパクトは強烈なものだった。
ベストルーキー5位タイ:川合考汰(スーパーGT)
川合孝汰 Kohta Kawaai(埼玉トヨペットGB GR Supra GT)
Photo by: Masahide Kamio
2019年までFIA F4などで活躍した川合考汰は、2020年から埼玉トヨペット Green Braveの一員としてスーパーGT(GT300)、スーパー耐久などに参戦。スーパーGTではGRスープラ GTを駆り、特に富士スピードウェイで強さを発揮。最終戦ではQ2を担当してポールポジションを奪って大役を果たし、決勝でもそのまま優勝を飾った。GT300クラスのチャンピオンこそ逃したが、スーパー耐久ではST-3クラスの王者を懸けて2021年1月に開催される最終戦に臨む。
ベストルーキー5位タイ:カッレ・ロバンペラ(WRC)
Kalle Rovanperä, Toyota Gazoo Racing
Photo by: Toyota Racing
2019年にWRC2 Proクラスでチャンピオンとなったロバンペラは、2020年からTOYOTA GAZOO Racing WRTの一員に抜擢され、19歳の若さでWRCデビューを果たした。全7戦に短縮された2020年シーズンではランキング5位に終わったものの、ラリー・スウェーデンでは3位表彰台を獲得するなど早くもその非凡な才能を見せている。
他にはこんな名前も……
アレックス・パロウ(インディカー)
リナス・ヴィーケイ(インディカー)
ロバート・シュバルツマン(FIA F2)
ニキータ・マゼピン(FIA F2)
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