ガンガンいこうぜ! TEAM MUGENの攻めの姿勢が生んだSF初ポール。笹原右京、決勝は「残念」も自信深める
スーパーフォーミュラで初のポールポジションを獲得した笹原右京。決勝はトラブルなどが重なり見せ場を作れなかったが、第2戦以降に向けては大きな自信を得たようだ。
写真:: Masahide Kamio
富士スピードウェイで行なわれたスーパーフォーミュラ第1戦。予選で初ポールポジションを獲得した笹原右京(TEAM MUGEN)だったが、様々なトラブルが重なり決勝を19位で終えることとなった。
まず笹原は、スタートの時点でつまずいた。スタートライトが消灯して各車が一斉にスタートする中、笹原は松下信治(B-Max Racing Team)と共にグリッド上に取り残されてしまった。
この時の状況について、笹原はこう話す。
スタートでグリッド上に取り残された松下(左奥)と笹原(右奥)
Photo by: Masahide Kamio
「ライトが消えた瞬間にクラッチをリリースして、良い感じだと思った瞬間にパワーがなくなってしまいました」
「一瞬何が起きたのか分かりませんでした。それが自分のミスなのかどうかはまだ分かりませんが、手順は何も変えていません。原因はチームと調査しているところです」
その後も左リヤタイヤのパンクに見舞われるなど、トラブルが続いた笹原。終始周回遅れでのレースを強いられる形となったが、予選で見せた速さやレースペースには手応えを感じている様子で、「結果的には残念なレースでしたが、自信になりました」と総括した。気持ちは既に切り替えられているといい、表情も比較的明るかった。
開幕前の公式テストから、今大会の専有走行までトップやそれに準ずるタイムを出してはいなかった笹原。そんな笹原のポールポジションは少しサプライズだったと言っていいだろう。そんなサプライズの背景には、予選前の大胆なセットアップ変更があったようだ。
今季笹原を担当する小池智彦エンジニアは、予選後に次のように語っていた。
「昨日(金曜)から今日(土曜)にかけて、思い切ってクルマを大きく変えました」
「専有走行ではトップからコンマ3秒差くらいだったので、そこまで(セットアップを)攻めなくて良いかなとも思いましたが、笹原選手も攻めていきたいタイプですし、一瀬さん(一瀬俊浩エンジニア/TEAM MUGEN野尻智紀担当)も攻めるタイプなので、自分もそこを見習って攻めようと思いました」
「去年、一瀬さんの下でパフォーマンスエンジニアとして働きましたが、一瀬さんは守りに入らず攻めていくタイプで、昨年の第5戦もてぎも、予選でかなり調子が良かったのにそこからガラッとクルマを変えるくらい、気合いの入った方です。そこを見習って自分も思い切ってやりました」
これについて、「小池さんは思ったよりも攻めたなと思いました」と笑う笹原。さらにこう続けた。
「とはいえ、それも僕の許容範囲内でしたし、僕は小池さんを信頼してアクセルを踏むだけでした。小池さんに感謝です。あの決断があったからこその結果ですからね。本当に全てのことがうまく噛み合ったと思います」
昨年野尻をタイトルに導き、今季開幕戦でも笹原がポール、野尻が決勝2位となるなど、速さと強さを見せているTEAM MUGEN。「攻撃は最大の防御」などという言葉もあるが、彼らの強さの秘訣はこの攻めの姿勢なのかもしれない。
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