スーパーフォーミュラ 第7戦:もてぎ

【スーパーフォーミュラ】富士ともてぎ、一見異なるふたつのサーキットに共通項はあるのか?「富士で速ければもてぎでも速い印象」と野尻智紀

スーパーフォーミュラは富士スピードウェイでの第6戦を終えてモビリティリゾートもてぎでの第7戦を迎えるが、野尻智紀は富士で優れたレースペースを発揮できるドライバーは、もてぎでも同様に速さを見せる傾向にあると語っていた。実際のところはどうなのか? もてぎ戦を前に関係者の話を振り返る。

戎井健一郎

公開日時: 2023/08/17 8:53

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Tomoki Nojiri, TEAM MUGEN

 2023年のスーパーフォーミュラは、いよいよ佳境に入っている。富士スピードウェイでの第6戦を終えて、残るは2大会3レース。第7戦の舞台はモビリティリゾートもてぎだ。

 そんな第7戦を前に、富士でディフェンディングチャンピオンの野尻智紀(TEAM MUGEN)が興味深いコメントを残していた。

 野尻は今季ワーストの7番手に沈んだ予選を終え、決勝に向けた意気込みとして次のように話していた。

「ここ(富士)で速ければもてぎでも速いと思うんですよ。過去の経験上ですけどね」

「コース特性もある程度似ている部分もあると思いますし、ここの決勝で速い人は、もてぎの決勝でも速いのかなという感覚はあります」

 富士スピードウェイというと、国内屈指のロングストレートに加え、低速でテクニカルな最終セクションを構えるレイアウト。一方でモビリティリゾートもてぎは直線を鋭角なコーナーやヘアピンで繋いだような、いわゆる“ストップ&ゴー”のレイアウトだ。そのため、両サーキットで求められるものは違うように感じられる。

 富士ともてぎは「全くの別物」だと語るのは、TOM'Sの首脳陣のひとりであり、エンジニアでもある山田淳氏だ。

「富士スピードウェイは特殊です。こんなに難しいサーキットってないですよ」

「富士は(低速の)セクター3があって、セクター1、2と高速セクションがあって、風向きも鈴鹿以上に影響があります」

「基本はセクター3をいかに速く走って、セクター1、2をいかに我慢するかが重要です。ストレートがあるのでダウンフォースは少ない方がいいですが、セクター2、3がありますからね。そこのバランスはマカオ(ギア・サーキット)くらい難しいですね」

「一番頭を悩ませるサーキットです。エンジニアで富士が好きな人はいないんじゃないですか(笑)」

 ただ、富士戦でポールポジションを獲得し、決勝でも2位に入った牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)も、実は野尻と似たようなことを言っていた。

 今季前半戦で苦戦していた牧野は、6月の富士テストでの大胆なトライを経て車両セットアップのコンセプトを大幅変更。その結果富士での躍進に繋がった。レース後に牧野は、このコンセプトが最終戦の舞台である鈴鹿サーキットでも通用するかは未知数なものの、もてぎではある程度うまくいくイメージがあると話していた。

 富士で成功したマシンコンセプトがもてぎでも通用すると考える理由について牧野に尋ねると、彼は前述の野尻と同様に具体的な説明には窮していたが、それでも富士ともてぎには似たようなイメージがあるとのこと。これも非常に興味深いコメントであった。

 またその他のドライバーにも話を聞いた。TCS NAKAJIMA RACINGの山本尚貴は、基本的に富士ともてぎではウイングの角度、つまり求められるダウンフォースレベルも異なるため、クルマづくりのイメージが近いかと言われればそうではないとしながらも、両サーキットが鈴鹿よりは近いイメージなのも確かだとした。

 また山本のチームメイトである佐藤蓮は、富士ともてぎで共通していると考える部分について、こう分析した。

「もてぎはけっこうブレーキを使うコースですし、富士と特徴が似ている部分も少しあると思います」

「あと(両サーキットのイメージが近いドライバーがいるのは)どちらも高荷重コーナーが少ないからかもしれません。富士の高荷重コーナーは100Rくらい、もてぎもS字くらいですからね」

 このテーマについてはドライバーによって様々な見解が聞かれたが、8月19日、20日にもてぎで行なわれる第7戦は、前戦富士の勢力図と照らし合わせながら見るのも面白いかもしれない。

 

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