またもピットミスで初優勝のチャンスを逸した小林可夢偉。ついにスーパーフォーミュラの進退に言及「心は若干折れた。次戦は“最後”のつもりで頑張る」
スーパーフォーミュラ第7戦もてぎで7位に終わった小林可夢偉。背水の陣で臨んだ今季も歯車が噛み合わない状況に、来シーズンはスーパーフォーミュラに参戦しない可能性もほのめかした。
Kids com Team KCMGからスーパーフォーミュラに参戦する小林可夢偉。第7戦もてぎは6番グリッドから優勝も狙えるようなパフォーマンスを見せていたが、タイヤ交換で手間取りタイムをロスするなど歯車が噛み合わず、7位に終わった。
「クルマに乗っているフィーリングと、周りの状況を見て、これだったらチャンスあるなと思っていました」
そう語る小林。レースはスタート直後の大クラッシュで赤旗中断となったが、アクシデントを間一髪で交わしていた小林は4番手でレース再開を迎えた。そして前を行くライバルよりもペースが良いことを鑑み、小林は早めのタイミングでタイヤを交換し、クリーンエアの状況でプッシュしてライバルを逆転する“アンダーカット”を狙おうとしていた。実際、オーバーテイクの難しいもてぎにおいて、この戦略はペースの良さを活かす上で非常に有効だと思われた。
そして10周目にピットウインドウがオープンとなると、11周目にピットに滑り込んできた小林。しかし右リヤタイヤの交換に手間取り、本来10秒以内に収めたい静止時間は20秒ほどかかってしまった。これにより、トップ集団の遥か後方となってしまった。
「ミニマム周回付近で入ってクリアなところで走るという戦略は間違っていなかったと思います。ペースもあったから絶対に行けるという自信で早めに入りましたが、ピットストップ失敗で後ろに行って、以上。終わりです」と語る小林。皮肉にも同じくもてぎで開催された2017年の第4戦で、初優勝目前ながらタイヤ交換のタイムロスでピエール・ガスリーに逆転を許し、2位に終わったことを思い起こさせる。
今季は最終の鈴鹿大会を残すのみだが、今回もてぎで好パフォーマンスを見せたことで明るい兆しが見えたのではと尋ねられた小林は次のように語った。
「もう、僕の心は若干折れたので。最後のつもりで頑張ります」
“最後”とはどういう意味かと問いただされると、小林は力なくこう返した。
「来年乗るかどうか分からないです。疲れました……」
かつてはF1で活躍し、日本人で3人しか達成していない3位表彰台も経験した小林。2015年からスーパーフォーミュラへの参戦をスタートさせ、2017年からKCMGに所属して今年で7年目となるが、優勝まであと一歩に近付くレースが多々ありながら、その度に勝利を逃してきた。
Photo by: Masahide Kamio
最近ではトヨタのWECチームでドライバー兼チーム代表として活躍するなど、多忙を極めている小林は、今季のスーパーフォーミュラ開幕を前にして「今年は勝つことを意識した体制にしてもらいました。『これでダメだったらもうダメなんじゃないか』というくらいの気持ちで頑張ります」として、並々ならぬ意気込みを感じさせていた。それは文字通り進退をかけた覚悟でもあったようだ。しかし、今季はここまで優勝はおろか、表彰台にも届いていない。
「今年は本当に勝たないとダメだと思っていました。例えどんな失敗であれ、今回勝てなかったのは何かしら僕のせいでもあるかもしれないと思っています」
「これだけ勝つチャンスがある中で、こうやって毎回うまく行かへん。正直僕も信じられへんし……」
これだけ長きに渡って結果を残せないシーズンが続くと、今回のような「速さはある」という状況はもはや彼にとって慰めにもならない。「スポーツは結果なので」とひとこと言い切る小林。本当に次戦鈴鹿が、彼にとってのSFラストレースとなってしまうのか。
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