スーパーフォーミュラ 第8戦・第9戦:鈴鹿

もてぎではスーパーフォーミュラ引退も示唆した小林可夢偉。2ヵ月で心境に変化は?「まだ深くは考えてない。なぜSFだけ勝てないかの疑問は払拭したい」

8月のスーパーフォーミュラもてぎ戦で、来季は同シリーズに参戦しない可能性もほのめかした小林可夢偉。シーズン最終戦を終えた彼は、自身の進退については明言を避けた。

戎井健一郎

公開日時: 2023/10/29 12:20

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Kamui Kobayashi, Kids com Team KCMG

 鈴鹿サーキットで行なわれたスーパーフォーミュラ第9戦(最終戦)。Kids com Team KCMGの小林可夢偉は17位に終わり、ランキング11位でシーズンを終えた。前回のラウンドでは進退にも言及した彼に、現在の心境を聞いた。

 F1日本人最上位(3位)にル・マンウイナーなど、世界選手権での様々な実績を誇る小林も、スーパーフォーミュラでは参戦9シーズンで未だ勝利がない。チーム体制を強化した臨んだ今シーズンも、コンスタントに入賞を記録したものの最高位は6位に終わった。

 その中ではやはり「勝てそうで勝てない」レースも中にはあった。特に8月に行なわれた第7戦もてぎでは、レース序盤に4番手を走行しており、「ペースもあったから絶対に行けるという自信があった」ことから早めのピットインを選択したが、そこで作業ミスがあり勝利の芽が摘まれてしまった。

 もてぎでのレースを終えた小林はいつになく落胆した表情を浮かべており、取材陣に対して「来年乗るかどうか分からないです。疲れました……」と今季限りでスーパーフォーミュラから降りる可能性をほのめかしたほどだった。

 あれから2ヵ月が経ち迎えた鈴鹿ラウンド。事故により3周で終了となった第8戦は8位入賞を果たしたが、第9戦は予選でQ2に進めず13番手からのスタートとなると、ピットストップ時には立ち往生する場面もあり、大きく順位を落とした。

 公式映像には捉えられていなかったピット時のハプニングについて小林は、ピットアウトしようとした際にファストレーンを走行するマシンがいたため減速したところ、ストールしてしまったと説明。当時の無線ではチームに対して「ごめん、なんか叫ばれた時にクラッチちょっと離したらエンジンストールした」と話していた。

 今シーズンを総括して、小林は次のように語った。

Kamui Kobayashi, Kids com Team KCMG

Photo by: Masahide Kamio

Kamui Kobayashi, Kids com Team KCMG

「全然噛み合わなかったですね」

「最終戦も良さそうで良くなくて、全然流れが良くなかった1週間でしたし、正直厳しい1年でした。もうちょっといけるかなと思ってたけど」

 もてぎで進退に関する言及をしてから2ヵ月が経ったが、あれから心境などに変化はあったのかと問うと、小林はこう答えた。

「まだ深くは考えていないです」

「正直、SFで僕らみたいなチームが勝てるチャンスはなかなかない。常に勝っているチームが勝つんですけど、僕らには本当にチャンスがなくて。それを掴まないといつまで経っても勝てないというのは分かってるんですけど、なかなかそこにハマらないです」

 小林が指摘するように、今季のスーパーフォーミュラもTEAM MUGENが9戦中6勝を記録するなど、特定のチームが強さを見せる傾向にある。そんな中で小林は2017年からKCMGに所属し続けているが、仮に来季もスーパーフォーミュラに継続参戦する場合、KCMGからの参戦にはこだわるのか? その質問に対しても彼は明言を避けた。

「正直何も考えてないです。僕らも勝てる体制を作ってるし目指したいけど、いかんせんそんなに甘くない世界なんですよ」

 WECのチーム代表など、責任の大きな職務に忙殺されるようになっても、その“甘くない世界”で挑戦を続けてきた小林。その原動力は待望の勝利を挙げるためなのかと改めて問いかけた。

「1回くらいは勝ちたいなと思って」

「これだけ色々なレースに勝ってるのに、なんでSFだけ勝たれへんのやろなっていう疑問だけ払拭したいなと」

 

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