今年も野尻は速い! 開幕戦を完勝。山下健太2位、大怪我からカムバックの山本尚貴が3位表彰台|スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿
鈴鹿サーキットで行なわれたスーパーフォーミュラ開幕戦では野尻智紀(TEAM MUGEN)が優勝を飾った。
3月10日、鈴鹿サーキットで2024年スーパーフォーミュラ第1戦の決勝レースが行なわれた。シーズン最初のレースで勝利を飾ったのは、野尻智紀(TEAM MUGEN)だった。
例年以上に注目が集まる2024年シーズンのスーパーフォーミュラ。前年王者の宮田莉朋が海外挑戦のため不在となるが、代わって昨年のFIA F2チャンピオンのテオ・プルシェール(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)や同ランキング4位の岩佐歩夢(TEAM MUGEN)など、ヨーロッパからの猛者が参戦する。さらに同じくヨーロッパのフォーミュラカテゴリーで経験を積んできた“女子高生レーサー”のJuju(TGM Grand Prix)も、一般メディアをはじめかつてないほどの関心を集めている。
開幕戦は例年より1ヵ月早い3月上旬の開催となったことで、レースウィークは最高気温10℃を下回る極寒のコンディションとなり、予選日は雪がちらつく場面もあったほどだ。
そんな中、予選でポールポジションを獲得したのはVERTEX PARTNERS CERUMO・INGINGの阪口晴南。下馬評を覆す“ダースホース”のポール獲得となった。2番グリッドには太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、3番グリッドには野尻がつけた。
31周の決勝レースは14時45分にスタート。午前中のフリー走行は気温8℃、路面温度12℃だったが、決勝スタート時には気温12℃、路面温度22℃まで上がっていた。
スタートでホールショットを奪ったのは野尻。4番グリッドの佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)が2番手に上がり、阪口は3番手、4番手山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)、5番手山下健太(KONDO RACING)というオーダーとなった。後方ではJujuが1コーナーでコースオフしたが、無事コースに戻った。
2周目にはS字でアクシデントが発生。国本雄資(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)と小高一斗(KONDO RACING)が接触、コースオフしてセーフティカー出動となった。
レースは6周目に再開。野尻は特にセクター1で他の追随を許さない速さを見せ、後続とのリードを広げていった。10周終了のタイミングでピットウインドウがオープンとなり、上位陣では山本や牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が最小周回数でピットに向かったが、野尻も13周でピットに入り、迅速なタイヤ交換でコースに復帰した。
代わって首位に立った佐藤だが、15周を走ってピットインすると、野尻、山下の後ろでコース復帰。ただコールドタイヤでは後続のライバルを抑えることはできず、山本、太田、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)、牧野に次々と追い抜かれてしまった。
残り10周となったタイミングで、ステイアウトを続けるのは11番手スタートの岩佐のみ。事実上のトップは2番手の野尻で、山下、山本、太田、福住と続いた。
岩佐は残り5周でピットイン。アウトラップで坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)の追撃をこらえ、なんとかポイント圏内の10番手にとどまった。
野尻は後続に3秒のリードを築きトップチェッカー。2021年、2022年の王者が盤石のレースで開幕戦を制した。2位は山下健太で、昨年の第2戦富士以来の表彰台。そして昨年スーパーGTのクラッシュにより首に大きな怪我を負った山本が、復帰レースで3位表彰台を獲得した。
4位以下は太田、佐藤、福住、阪口、松下信治(TGM Grand Prix)と続く。ルーキー勢最上位は岩佐の9位で、10位牧野までが入賞となった。
注目のJujuはトップから1分9秒遅れの17位で完走。予選ではライバルに対し大きな差をつけられてしまったが、レースペースではまずまずのタイムを刻んで堅実なレース運びを見せた。
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