SFに裏切られ続けた男、山下健太。超久々のポール獲得に“ヤマケン節”炸裂「レース人生で一番嬉しい。明日はどうでもいいやって感じ(笑)」
スーパーフォーミュラ第5戦もてぎでポールポジションを獲得した山下健太は、7年ぶりとなる好結果を得たことで「決勝レースはどうでもいいくらいだ」とおどけた。
Kenta Yamashita, KONDO RACING
写真:: Masahide Kamio
モビリティリゾートもてぎで行なわれたスーパーフォーミュラ第5戦でポールポジションを獲得したのは、KONDO RACINGの山下健太だった。同チームからスーパーフォーミュラにデビューして8年目となる山下だが、ルーキーシーズンの2017年以来7年ぶりとなるポールを手にした。
スーパーフォーミュラでは一時期のスランプから脱し、最近では上位に度々顔を出すようになった山下だが、好不調の波は否めず、優勝も2019年を最後に達成できていない。最近では7月の富士テストでこれまでにない手応えを掴んだにもかかわらず2週間後のレースで苦戦し、「勝てるとかポール獲れるとか、もう一生言わない! って思いました……」とぼやいたのも記憶に新しい。
浮上のきっかけを掴んだかと思いきや、うまくいかない……スーパーフォーミュラには度々“裏切られてきた”と表現する山下だが、今回は予選でこれ以上ない結果を残してみせた。
「7年前に、ルーキーシーズンで初めてのポールを獲ったんですけど、『SFも楽だな』と勘違いしたことが懐かしいです」
いきなりの“ヤマケン節”で会見場を笑わせた山下。「あれからテストでトップタイムということはありましたが、掴んだと思っても裏切られるというのを7年間繰り返してきた感じがあります。長かったですね」としみじみ振り返った。
前回の富士戦で、事前テストの手応えから“裏切られた”経験を経て、今回のレースに向けては6月のSUGO戦で得たヒントをセットアップに落とし込んだという山下。ポールという結果には相当安堵しているようで、「決勝はどうでもいい」とおどけてまたも会場を笑いに包んだ。
「スーパーフォーミュラは本当に自分の中で鬼門なので、(ポール獲得は)レース人生の中でも一番嬉しい。『明日はもうどうでもいいや』という感じです(笑)」
今回はスーパーフォーミュラに“裏切られなかった”山下だが、まだこの高パフォーマンスをコンスタントに継続させられるという手応えは掴んでいない。
「正直今日もたまたま(ポールを)獲れただけだと思っています」
「もし全く同じ状況で予選をもう1回やったとして、ポールを獲れる自信はあまりないです」と山下は語っている。
当然、今季ここまでのチームとしての取り組みを通じて、少しは前進しているという手応えもある様子。ただ「掴んだと言いながら、次のレースでQ1落ちとか散々やってきていますし、SFはそんなに生半可じゃない。色んな部品が少し変わるだけでも(状況が)変わるレースなので、この辺りは今日のデータを基にまた明日から取り組まないといけません」と気を引き締めていた。
記事をシェアもしくは保存
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。