スーパーフォーミュラ 第3戦・第4戦もてぎ

これがトヨタ若手が乗り越えるべき試練か。ドライバー交代危機の中、焦りを隠しきれなかった平良響「自分の下手さにガッカリ」

スーパーフォーミュラ第4戦もてぎで、オープニングラップのアクシデントの引き金となってしまった平良響。中盤戦に向けてドライバー交代の可能性もあり、なんとしても結果を出さねばと焦っていた部分は少なからずあるようだ。

戎井健一郎

編集: 2025/04/21 3:51

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Hibiki Taira, KDDI TGMGP TGR-DC

写真:: JRP

 スーパーフォーミュラ第4戦、オープニングラップにアクシデントを引き起こしレースを終えた平良響(KDDI TGMGP TGR-DC)。取材に応える彼の目は虚ろで、輝きを失っているようにも涙で光っているようにも見えた。

 平良はスタート直後の1コーナーへのブレーキングで止まりきれず、高星明誠(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)のマシンに乗り上げながらグラベルへと飛び出し、そこに三宅淳詞(ThreeBond Racing)も巻き込まれた。高星と三宅は幸いレースを続行できたが、平良のレースはそこで終わった。

「三宅選手とのブレーキング競争で行き過ぎてロックアップしてしまい、突撃してしまいました。本当に100%こっちが悪いミスだったし、周りにも迷惑をかけてしまい申し訳ない気持ちでいっぱいです。自分の下手さにガッカリです」

写真: Motorsport.com Japan

 そう力なく語った平良。彼が気を落としている理由は他にもある。KDDI TGMGP TGR-DCのドライバーは、中盤戦に向けたシートを懸けて生き残り競争をしているのだ。

 既報の通り、トヨタ系の若手育成チームであるKDDI TGMGP TGR-DCは第5戦オートポリス終了後にドライバー入れ替えを検討している。この時点でパフォーマンスが一定水準を満たさず、なおかつチームメイトよりも成績が伴わなかったドライバーは、リザーブの野中誠太と交代となる可能性がある。なお、第10戦富士終了後にも再度入れ替えが検討される。

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 この制度については、プレッシャーのかかる環境下で切磋琢磨させつつ、なおかつひとりでも多くのドライバーにチャンスを与えたいという育成チームらしい思いがある。現状4レースを終えた段階では、平良、そして小高一斗共にノーポイントに終わっている。

 フルシーズンのシートが確約されていないという状況について、第4戦の前に小高と平良にそれぞれ話を聞くと、共通して出てきたのは「気にしないようにしている」との言葉だった。ふと油断をすればシート喪失危機のプレッシャーが頭をもたげてくる中、それをなんとかやり過ごそうとしている……そんな風にも聞こえた。

「良い意味でのプレッシャー、焦ってしまうようなプレッシャー、両方あると思います。でも考え過ぎても何も変わらないですし、僕はあまり気にしないようにしてます(小高)」

小高一斗(中央)

小高一斗(中央)

写真: Masahide Kamio

「あまり気にしないようにはしていますが、やっぱり自分のタイムボードよりも上に小高選手がいると、正直ちょっと意識はしてしまいます。とはいえ意識しても速くならないので、そこは気にしないように頑張っています(平良)」

 土曜日に行なわれた第3戦では、予選で20番手に沈みながらもレースペースの良さを活かし、小高よりも上の13位でフィニッシュした平良。同レースの後には、「決勝のペースが良かったのはポジティブ要素。チームとも、予選で前に行ければポイント圏内でレースができるんじゃないかと話していました」としていた。

 少なくとも中団に位置することができれば、ポイント争いができるはず……それがグリッド最後尾から第4戦をスタートした平良の気持ちをはやらせたのだろうか?

「正直……ありますね」と彼は語った。

「グリッドが後ろだったので、スタートで抜いていくことができれば、ポイント圏内まで追い上げられたりするのかなという思いが頭の中にありました。そういった焦りという部分もチラついていました」

 ドライバー入れ替えに向けての採点基準は、ひとえにリザルトだ。ちなみに野中は他チームで代役出場し入賞も記録しているが、こちらは査定には影響しない模様。シンプルに隣のピットにいるチームメイトよりも良い結果を残すことがシート確保に繋がる。

 平良も、シートを繋ぎ止める上で自身が厳しい状況にあると自覚している様子。正念場となる第5戦は、地元沖縄にも近い九州・大分のオートポリスでの開催。目の覚めるような走りで未来を勝ち取れるか。

 

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