スーパーフォーミュラ 第5戦オートポリス

野尻智紀、勝てるレース逃し「すごく悔しい」。ドライバー本人とチームそれぞれの“反省点”|スーパーフォーミュラ第5戦

スーパーフォーミュラ第5戦オートポリスで2位に終わった野尻智紀。優勝も狙えるレースだっただけに、悔しさを滲ませた。

戎井健一郎

公開日時: 2025/05/18 13:19

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Tomoki Nojiri, TEAM MUGEN

写真:: Masahide Kamio

 オートポリスで行なわれたスーパーフォーミュラ第5戦。ポールポジションからスタートした野尻智紀(TEAM MUGEN)は、課題としていたレースペースも良く、今季初優勝が狙える状況だったものの結果は2位。悔しさを滲ませる野尻は反省点の残るレースだったと振り返った。

 今季開幕の鈴鹿ラウンドで2戦連続ポールを獲得した野尻は、決勝では不運やペース不足もあり7位と4位。もてぎでの第3戦・第4戦も9位、10位に終わり、近年稀に見る苦戦を強いられた。そのため彼はもてぎで、6月に行なわれる富士テストまでいかに耐え凌げるかが重要だとして、オートポリスでも苦戦が続く可能性を示唆していた。

 予選でポールを獲得した後も、レースに向けてはやや弱気なコメントだった野尻だが、決勝でホールショットを奪うと2番手の坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)を従えてレースをリードしてみせた。

 ターニングポイントとなったのはピットストップだった。3番手を走っていたチームメイトの岩佐歩夢が14周目にピットインして猛プッシュすると、野尻は4周後の18周目に坪井と共にピットへ。しかしコースに復帰した直後に坪井に追い抜きを許すと、すぐ後ろまで迫っていた岩佐にも抜かれてしまった。

 3番手に落ちた野尻は岩佐のリタイアで2番手に上がり、首位の坪井を追いかけたが、惜しくも届かず。今季初表彰台となったが、勝機があっただけに悔いの残るレースになったようだ。

 荒天で早々に終了してハーフポイントとなった昨年のSUGO戦を除けば、昨年の開幕戦以来勝利から遠ざかっている野尻。記者会見でも開口一番、「すごく悔しい」と語った。

「決勝が終わって思ったのはすごく悔しいということです。勝てる可能性が高かったレースを落としたのがすごく大きかったと思います」

 野尻が反省点として挙げるのが予選。彼はそこでトップタイムを記録したが、セッション終盤に1コーナーを飛び出してしまい、フロントウイングを壊してしまった。田口顕人エンジニアによるとウイング以外のエアロパーツも交換したという。

 非常に緻密な戦いが繰り広げられるスーパーフォーミュラにおいて、パーツの交換によるわずかな空力特性の変化も非常に大きな影響を及ぼすこともある。特に今回は予選・決勝がワンデーで行なわれたこともあり、予選後にその辺りの確認をする時間もなく、セットアップ面で後手に回ってしまったのが足を引っ張ったと野尻は言う。

 さらに野尻が指摘したのは戦略面。もう少し早くピットインして岩佐にリアクションしていれば、ひいては坪井に対しても逆転を許さずに済んだかもしれないからだ。

 田口エンジニアによると、当時の野尻はトップに立っていたことから、先にアクションを起こすことはせずライバルの動向を注視していたという。数周前にピットインしていた岩佐に対しても、十分なマージンがあると見ていた。しかし岩佐の猛プッシュもあって状況は急速に変わり、結果的には岩佐と坪井に先行を許してしまった。

「タラレバですが、少なくとも1周早く、あるいは2周早く入れないとダメだったかもしれません」と田口エンジニア。

「それに僕らはウォームアップに苦戦していたところもあるので、そういったことを知っていた上でああいうこと(判断)をしてしまったので、『ミスっちゃったな』という感じです」

 野尻も会見の中で、それらの反省点について次のように総括した。

「自分から悪い流れを作ってしまったので、そこは反省しないといけないかなと思います。勝てるレースで勝っていかないと選手権(タイトル)は見えてこないですから」

「自分自身としても反省しますし、ピットのタイミングもより良いタイミングがあったかもしれないので、そこはチームとも話をします。ドライバーとしてもチームとしても強くなれるチャンスはあると思うので、また次のレース頑張らないといけません」

 ただ野尻は、長らく悩みの種であるレースペースの改善においても、やや光明が見えはじめたと話している。6月の富士テストを経ての後半戦では、チャンピオンイヤーのような力強い走りが蘇るかもしれない。

 

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