スーパーフォーミュラ 第6戦・第7戦富士

太田格之進、勝ってイケイケ。坪井翔、3位で冷静。王者争う二者の心理状態|スーパーフォーミュラ第7戦

スーパーフォーミュラ第7戦富士では太田格之進が優勝し、坪井翔の富士での連勝に待ったをかけた。太田は富士を得意とする坪井を下せたことをとても喜んでいる一方、3位に終わった坪井も「良いレースができた」と結果を冷静に受け止めている。

戎井健一郎

編集: 2025/07/20 11:16

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Sho Tsuboi, VANTELIN TEAM TOM’S, Kakunoshin Ohta, DOCOMO TEAM DANDELION RACING

写真:: Masahide Kamio

 VANTELIN TEAM TOM’Sの坪井翔による「富士不敗神話」がついにストップした。彼らは昨年から富士スピードウェイで開催されたスーパーフォーミュラのレースを全て制してきたが、2025年第7戦では太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が優勝。2番グリッドからスタートして一時はレースをリードした坪井は、3位に終わった。

 坪井がレースを制した前日の第6戦で太田は、予選での失敗も響いて10位。しかし予選・決勝におけるマシンのポテンシャル自体には自信をうかがわせていた。そして迎えた第7戦では予選2番手を確保すると、ポールシッターの坪井に終始プレッシャーをかけ続け、セーフティカーの妙で岩佐歩夢(TEAM MUGEN)がトップに立ったレース後半には、坪井、岩佐共々料理して見事トップチェッカーを飾った。

 今季3勝目、キャリア6勝目を飾ってポイントリーダー坪井との点差を3に縮めた太田は、これまででも特に嬉しい勝利のひとつだと語る。何しろ、“富士マイスター”の名を欲しいままにしていた坪井を下して、タイトル争いの流れがライバルに完全に傾くのを食い止めたからだ。

「ここで僕が止めないと、(富士での)残り2戦もその流れでそのまま行かれるだろうと思っていました。だから今回はチャンピオン争いをする上でも非常に大事な1戦になるだろうとレース前から思っていました」と記者会見で語る太田。SFは“メンタルスポーツ”だと持論を展開する。

「やっぱりメンタルスポーツなので、昨日は次の日に向けて自信がありつつも『絶対勝つ』と自分に言い聞かせていました」

写真: Masahide Kamio

「僕は鈴鹿では絶対負けないと思っていますが、(坪井にとって富士は)僕にとっての鈴鹿のようなものだと思います。そこで土をつけることができましたからね。坪井選手と同じタイミングでピットに入り、ガチンコ勝負で競り勝てたのは本当に嬉しいし、今までの勝利の中でも結構嬉しいですね」

 一方、かねてから「富士戦でどれだけポイントを稼げるかが重要」と繰り返し語っていたのが坪井。3位に終わったことで太田と2位の岩佐にはランキングで点差を縮められてしまった今回のレースを受けて、少なからず動揺していてもおかしくない場面だが、彼はレースを終えて「十分ですね」と開口一番語った。結果に関する受け止めを尋ねても、至って冷静な様子だった。

「今日はペースがなかったのでしょうがないかなと思います。富士だからといって絶対速いわけじゃないし、逆に言うと太田選手が鈴鹿で絶対速いわけでもありません」

写真: Masahide Kamio

「スーパーフォーミュラは、ちょっとしたことで何かが変わってしまったり、速い人がポイントを獲れなくなってしまったりする難しいレースです。そういった意味では、2レースとも表彰台に乗れて、相当ポイントを稼げましたし、この週末をしっかり戦えたと思います。こういったレースを続けていけば自ずとチャンピオン争いに絡んでくると思います」

「もちろん、得意なところでなるべく引き離しておきたいのが本音ですが、毎回毎回自分のベストを出し尽くして、それでも届かなかったら、それはしょうがないと思っています」

「だから今日は、良いレースができたと思っています」

 今季スーパーフォーミュラは残り5戦。現状は坪井が87点でランキング首位、太田が84点で2番手と、両者の差はほとんどないと言っていい。なお坪井が得意とする富士戦、太田が得意とする鈴鹿戦はそれぞれ2戦ずつ残っている。

 

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