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“勝てそうだった”男たち。波乱のレースに翻弄された岩佐、オサリバン、野村……それぞれの弁

スーパーフォーミュラ第4戦は波乱のレース展開となった。優勝も視野に入りながらも悔しい結果に終わった岩佐歩夢、ザック・オサリバン、野村勇斗がレースを振り返った。

Zak O'Sullivan, TEAM IMPUL

写真:: Masahide Kamio

 スーパーフォーミュラ第4戦鈴鹿の決勝レースは、終盤に短時間だけ降った小雨が大きなターニングポイントとなった。ウエットタイヤに交換すべくピットインした上位陣は路面のドライアップにより作戦失敗……逆にステイアウトを選択した中団〜下位にいたドライバーが最終的に上位を占めるという波乱の一戦であった。

 運も味方に上位に入ったドライバーが喜びの声を語る一方、展開に翻弄されて順位を落としたドライバーたちも数多くいた。

岩佐「あのまま行けば普通に勝てた」

写真: Masahide Kamio

 その筆頭株とも言えるのが岩佐歩夢(TEAM MUGEN AUTOBACS)。彼はポールポジションから一貫してレースをリードしていたが、23周目のセーフティカー(SC)リスタートの際に大きくポジションダウン。さらには2度目のSC時にはウエットタイヤに交換する戦略が裏目に出て、まさかの13位という結果に終わった。

 岩佐がステイアウトを続けて首位を走っていたレース中盤、早めにピットに入っていた12番手スタートの太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がかなりのハイペースでプッシュしており、岩佐をアンダーカットしようかという勢いであった。しかし岩佐としては、「あのまま行けば普通に勝てた」と話しており、太田のプッシュに対しても冷静に構えていたという。

「SCが出る前の時点では、太田選手とコンマ1、2秒くらいの差で走れていたので、すごくペースが良かったと思います。仮に(ピットイン後に)一旦前に出られたとしても、そのタイヤのデルタ(ライフ差)で抜けた展開だと思うので、あのまま行けば普通に勝てたレースだったと思います」 

 ただ最初のSC出動から歯車が狂った。リスタート時、スタート/フィニッシュラインの直前まで加速を遅らせた岩佐だが明らかに勢いがなく、ライバルに次々とオーバーテイクを許して1周で5番手まで落ちた。これはタイヤに熱が入っていなかったことが原因だといい、岩佐としても自身のマシンの仕上がり的にこの展開になることは予想できたという。

 そのため、岩佐は仮に2回目のSC出動時にステイアウトの判断をとっていても、勝利を掴めなかった可能性もあると語る。

写真: Masahide Kamio

「ステイアウトしていたらもう少しリザルトが良かったかもしれませんが、1回目のSCリスタートで見てもらったようにタイヤに熱が入らなかったりと、色々な要素を考えると、今回ステイアウトして成功したような選手と同じ結果を得られたかと言われると、それも怪しいですね。その辺はしっかり分析して次に繋げるしかないです」

オサリバン「途中までは勝てると思っていた」

写真: Masahide Kamio

 今季1台体制のTEAM IMPULで躍動するザック・オサリバンにも、途中までは勝機があった。

 10番手からスタートし、1回目のSCでは6番手につけていたオサリバン。SCリスタートでは岩佐の失速、そして周辺で相次いだアクシデントもあり、2番手までジャンプアップすると、トップを走る太田にも迫る走りを見せていた。太田本人も、霧雨が降る中、追いすがるオサリバンをケアしながら走るのは大変だったと振り返っている。

「正直がっかりだよ。途中までは勝てると思っていた」

 優勝もあり得ただけに、残念がるオサリバン。結果的には、太田や岩佐と同様にウエットタイヤに交換したことで勝負権を失った形だ。彼はレースを次のように振り返った。

「今週末は一発の速さ、特に高速域でのパフォーマンスに苦しんでいた中で、予選ではなんとかQ2に進むことができた。(日本語で)“ギリギリ”ってやつだね。決勝のペースも最高というわけではなかったけど、セーフティカーリスタートでは幸運なことに2番手まで上がれて、格之進を追いかけることができていた」

「ピットインか、ステイアウトかは50-50だった。でも結果的に後ろのマシンもどんどん入っていくのを見ても、入るしかなかったんだけど思う。ステイアウトすれば勝てたというのは簡単だけど……残念だよ」

野村勇斗「ペースはかなり良かった」

 San-Ei Gen with B-Maxのルーキー、野村勇斗にとっては、色々なことが起きすぎた第4戦と言えた。予選で3番手を確保するも、決勝ではスタートでポジションダウン。そこからかなりの好ペースで挽回するも、ピットストップでのタイムロスも響き、勝機を失ってしまった。

 スタートではホイールスピンが多かった野村。「3番手で、グリッドでの待ち時間が長く、その時にタイヤの温度が想定よりも下がってしまいました。スロットルの操作もうまくいかなかったかもしれませんが、そこはまだ確認できていません」と語る。発進時のスロットル開度などもエンジニアと調整するのだが、レースコンディションでは想像以上にグリップを得られなかったという。

写真: Masahide Kamio

 その後のペースはかなり良かったのではと尋ねると、「かなり良かったです」と言う野村。想像以上に良いペースだったのではと問うと「想像以上に良かったです!」と言葉を返す。かなりの手応えがあったようだ。

「レース前は、さすがに前に食らいつくのがやっとだと思っていたのですが、想像以上にフィーリングが良かったですね」

 今回は不運もあって結果に繋げることができなかった野村だが、ポテンシャルは確か。日曜日(24日)に控える第5戦に向けては、「予選は3番手でしたが、MUGENの2台に離されていたので、タイムの伸びしろがあると思いますし、どこに伸びしろがあるのかも分かっています。予選から今日以上のポジションを狙っていって、決勝で今日の悔しさを晴らしたいです」と意気込んだ。

 
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