スーパーフォーミュラ

フォーミュラカーとマッチに大興奮。元日本代表MF中村憲剛がスポーツを盛り上げる“異業種交流”の重要性を語る「サッカー界も安泰だとは全く思っていない」

『Fサーキット2023』で、久々にフォーミュラカーの走りを目の当たりにした元サッカー日本代表の中村憲剛。スポーツを盛り上げるためには、他競技や他業種と交流することが非常に重要だと語った。

戎井健一郎

公開日時: 2023/07/09 6:22

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チェッカーフラッグを持つ中村憲剛

 7月8日に、サッカー・Jリーグの川崎フロンターレとスーパーフォーミュラがコラボしたイベント『Fサーキット2023』が開催された。Fサーキットの開催は実に9年ぶりとなるが、等々力陸上競技場を走るフォーミュラカーを懐かしんでいたのが、現役時代はフロンターレ一筋でプレーし、現在はクラブのFRO(フロンターレ・リレーションズ・オーガナイザー)を務める中村憲剛だ。

 今回は試合前のセレモニーの一環としてスーパーフォーミュラのマシンが陸上トラックを疾走したが、以前の開催の際にはハーフタイム中にスーパーフォーミュラの走行が行なわれた。

「当時はスタジアムが改修前で、ロッカールームのある仮設スタンドがトラックに隣接していました。だからハーフタイムは指示が聞こえなかったんですよ(笑)」と中村は振り返る。

 初めてフォーミュラカーを見た衝撃から10年が経ったが、中村は今回もフォーミュラカーの音やスピード感から醸し出される迫力に圧倒されたという。

ゴール地点でチェッカーフラッグを振る中村

ゴール地点でチェッカーフラッグを振る中村

Photo by: Takahiro Masuda

 しかも今回は、スーパーフォーミュラを主催する日本レースプロモーションの会長となった近藤真彦氏が来場。現在42歳で“マッチ世代”と語る中村はインタビュー中も、同室で別のインタビューを受ける近藤会長を横目に「マッチさんがフロンターレのユニフォーム着てるなんて意味分からないですよ……(笑)」「20年前の自分に伝えたい」と興奮気味であった。

ハーフタイムにオープンカーで周回する近藤真彦JRP会長と関口雄飛

ハーフタイムにオープンカーで周回する近藤真彦JRP会長と関口雄飛

Photo by: JRP

 スーパーフォーミュラでは、シリーズの人気を高めるために様々な施策を行なっている。一方でサッカーは、Jリーグ創設やW杯での日本代表の活躍もあり、今や国民的スポーツに成長した。そんなサッカー界に生きる中村は、スポーツを盛り上げるためには何が必要だと考えているのか?

「そういう点で言うと、今回のような『モータースポーツ×〇〇』というように、他競技と組むことは非常に面白いと思っています。これは当時(過去のFサーキット開催時)も思っていました」

「今回のように、子供たちが『すごい!』と目をキラキラさせるようなきっかけがどこに転がっているかは分かりません。これはサッカー界も同じで、サッカー界だけでやっていると広がりがありません。組むと広がる。そう感じています」

「フロンターレはこれまでもこういった仕掛けをたくさんやってきました。サッカースタジアムでフォーミュラカーを走らせることでサッカーファンも食い付くし、モータースポーツのファンの方もサッカーに食い付いてくれる。その畑の中だけではなく、外の人たちと組むことで、こうやってwin-winに広がることが多いです」

 このように、サッカー界もこのままでは「広がりがない」と話した中村。数多くのファンを抱えるサッカー界ですら、今後に向けた危機感を持っているようだ。

「(危機感は)めちゃくちゃ感じていますよ」と語る中村。さらにこう続けた。

「常に新しいことをやらないと置いていかれてしまう世界ですから。サッカー界が安泰だとは全く思っていません。サッカー界はサッカー界で頭打ちなところが出てきているので、今回のようにコラボレーションをすることで広がりが出ると思っています」

「Jリーグに関しては、選手もどんどん海外に行ってしまっていますから。もちろん、その分良い若手選手も出てきているのですが、ピッチの中だけでなく、ピッチの外でも面白さを作り出さないといけません」

 ファンベースが巨大なサッカー界からも聞こえてきた“危機感”。現状に満足せず、アクションを起こし続けることの重要性を痛感させられた。

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