野尻との点差を縮めるチャンスだったが……6位に終わったフェネストラズ、ピット戦略に納得いかず「レースを失った」
サッシャ・フェネストラズは、スーパーフォーミュラ第8戦で違ったピット戦略を採っていれば2位に入れた可能性があると考えており、納得がいっていない様子だった。
写真:: Masahide Kamio
スーパーフォーミュラ第8戦もてぎをランキング2番手で迎えたサッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)は、2番グリッドからスタートするも6位。一度は縮めたポイントリーダー野尻智紀(TEAM MUGEN)との差も32点に広がってしまった。
フェネストラズは予選で大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)に次ぐ2番手タイムを記録し、フロントロウからレースを迎えた。しかしスタートでは野尻の先行を許してしまい、3番手に後退。その後は野尻共々、今ひとつペースの上がらない大湯に付き合うような形となっていた。
そんな中、10周目にピットウインドウがオープンしてすぐにピットインした関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)や牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が、フレッシュタイヤで好走していた。15周目には野尻がピットに入るも、彼らふたりをカバーすることはできずにポジションを落とした。いわゆるアンダーカットを許した格好だ。
フェネストラズはその翌周、大湯と同じタイミングでピットイン。しかし大湯の前でピットアウトすることはできず、おまけに関口、牧野、野尻にも先行されたため実質的な5番手に落ちた。
最終的に、レース終盤までピットインを遅らせた平川亮(carenex TEAM IMPUL)にもオーバーカットを許し、6位となったフェネストラズ。彼は今回のピット戦略には納得いっていない様子で、チームのピットイン指示に従わずに2位を獲得したオートポリス戦を引き合いに出して次のように語った。
「戦略が良くなかった。あそこでレースを失ってしまった」
「オートポリスと同じ状況だった。あの時はチームが(ピットに)呼び込んだのを聞き入れずにステイアウトした結果、良い順位で終えられた。今日もそうするべきだった」
「オートポリスのこともあったし、今回は彼らを信用して彼らの言う通りにしたけど、うまくいかなかった」
「平川は僕がオートポリスでやったように、前を走るマシンがピットインした後もステイアウトして、クリアなところでプッシュする作戦を採った。これこそが僕たちのやるべきことだった」
「でも、チームが同じミスを繰り返さないということを信じないといけないね」
Sacha Fenestraz, KONDO RACING
Photo by: Motorsport.com / Japan
もてぎはコース上での追い抜きが難しいコースのひとつでもあるが、フェネストラズはペースに苦しんでいた大湯と同時にピットインした時点で、表彰台のチャンスを逃してしまったと悟ったという。
「レース前、僕はチームに『ピットインする時はトラフィックにかからないようにしよう』と言っていたけど、逆の展開になってしまった」
「野尻はものすごく速いというほどではなかったから、2位か最低でも3位には間違いなく入れたと思う。でも大湯の後ろで引っかかってしまった時点で、これはダメだと思った」
「2位でフィニッシュすれば(野尻との点差を)縮められたはずなので、チャンピオンシップ的にも残念だ。まだ終わった訳ではないけど、残念だね」
仮に2位に入っていれば野尻とのポイント差を20点前後まで縮めることができていたかもしれないフェネストラズだが、実際は32ポイント差。残り2レース、優勝が20点で2位が15点、予選ボーナスも含めた2レース合計の最大獲得可能ポイントが46点であることを考えても、今季ここまで安定して得点を積み重ねている野尻を逆転するのは容易ではないだろう。
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments