フェネストラズ、復帰戦はスリックタイヤのギャンブルでスピンアウトも「判断は間違っていなかった」
サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)は、復帰戦となったスーパーフォーミュラ第6戦もてぎ決勝のダンプコンディションでスピンを喫するも、レース序盤からスリックタイヤに交換した判断は正しかったと語った。
写真:: Masahide Kamio
サッシャ・フェネストラズ(KONDO RACING)は、小雨降るダンプコンディションとなったスーパーフォーミュラ第6戦もてぎで、レース序盤からスリックタイヤに交換した結果スピンを喫した。しかしリスクを冒して上位を目指したその判断は間違っていなかったとフェネストラズは語った。
フェネストラズは新型コロナウイルスによる厳しい渡航規制の中、入国に必要なビザを取得できない期間が長かったが、ようやく来日を果たした。今シーズン初めての参戦となったスーパーフォーミュラ第6戦もてぎでは、トリッキーな路面状況の中で周回遅れ&13位フィニッシュと厳しい結果で全35周のレースを終えた。
9周目にいち早くスリックタイヤへと交換したフェネストラズだったが、翌周にターン5のウエットパッチに足を取られスピンアウト。フェネストラズはレースを続行できたものの、セーフティーカー導入の原因となった。
フェネストラズは、彼とチームはフルウエットに適したセットアップが故にタイムを失うことを承知の上で、レース序盤のまだ路面が乾ききっていない9周目にスリックタイヤへの交換というリスクを冒したと語った。
「レース中のミスは残念だったが、序盤でスリックタイヤを選択するというギャンブルは正しかったと思う。僕らはそのリスクを理解していたし、他のドライバーも同じことをやっていた。ただ僕はターン5のウエットパットに足を取られてしまった」
「(ウエットの)タイヤ内圧が高すぎるという状況だった。僕は小林(可夢偉/KCMG)の後ろにつけていた。ふたりともスタートは良く、最初の数周は良いラップを重ねていたけど、5周目以降はラップが安定しなくなっていた」
「(8周目に)小林がピットインし、僕らは後方に下がっていたから僕らもピットに入ることを決めた。でも、平川(亮/carenex TEAM IMPUL)が何もないかのように僕を抜いていって、僕らは少なくとも1周あたり2、3秒失っていた」
「(スリックタイヤでは)トリッキーになるとは分かっていた。コースはまだ濡れていたし、スピンした時まではフルスロットルができないくらい、かなり怖かった。まるで氷の上みたいに不安定だったよ」
「スリックタイヤがコースで機能するようになるにはかなり時間がかかった。少なくとも5周とか。でも、小林がピットインしたのを見て、僕の翌周があまりにも遅かったから僕らもピットに入って挑戦してみようと決断したんだ。スピンがなければ良いレースになっていたかもしれないね」
Sacha Fenestrz, KONDO RACING
Photo by: Masahide Kamio
スーパーフォーミュラに復帰して最初のセッションとなった土曜日のフリー走行1回目を5番手で終えたフェネストラズだったが、予選はQ1で脱落し17番グリッドに沈んだ。
日曜日、決勝前に行なわれたフリー走行2回目では、フルウエットのコンディションの中最速タイムをマークし、チームメイトの山下健太が2番手につけKONDO RACINGがワンツーを占める速さを見せた。
「フリー走行でマシンの感触は悪くなかったけど、予選でマシンを改善しようとして完全に間違った方向性のセッティングにしてしまった」とフェネストラズは認める。
「新しいエンジニア(村田卓児)と一緒にいたり、コミュニケーションを取ったりすることも関係している。通常こういうことはシーズン前のテストで学ぶモノだけど、それをレース週末から始めるとなると、かなり厳しくなる」
「簡単な週末じゃなかったけど、たくさん学べたし、久しぶりにドライブできて本当に良かった。フリー走行1回目の数分で、僕はとびきりの笑顔になれた。すぐ快適に感じられたのは良かったね」
「巻き返しのためにはかなりやることが残されているけど、ポジティブな点もいくつかあるから、最終戦鈴鹿で何ができるかを考えるつもりだよ」
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