異種カテゴリー対談:野左根&福住、素朴な疑問を対談で解決!?

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異種カテゴリー対談:野左根&福住、素朴な疑問を対談で解決!?
執筆: 吉田知弘
2018/08/16 3:45

今週末、ツインリンクもてぎで開催される「もてぎ2&4レース」を前に、スーパーフォーミュラに参戦する福住仁嶺とJSB1000に参戦する野左根航汰が、お互いのカテゴリーに対しての疑問をぶつけあった。

野左根航汰と福住仁嶺
野左根航汰と福住仁嶺
福住仁嶺
野左根航汰
野左根航汰(左から2人目)と福住仁嶺(右から2人目)/Kohta Nozane & Nirei Fukuzumi
福住仁嶺 Nirei Fukuzumi, TEAM MUGEN
Nirei Fukuzumi, BWT Arden
野左根航汰
中須賀克行と野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)
山本尚貴と福住仁嶺 Naoki Yamamoto & Nirei Fukuzumi, TEAM MUGEN
福住仁嶺 Nirei Fukuzumi, TEAM MUGEN
福住仁嶺 Nirei Fukuzumi, TEAM MUGEN
Nirei Fukuzumi, BWT Arden
Kohta Nozane, Monster Yamaha Tech 3
Nozane
Nirei Fukuzumi, BWT Arden
野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING)
福住仁嶺(TEAM 無限)
野左根航汰と福住仁嶺

 今週末、ツインリンクもてぎで開催される「もてぎ2&4レース」を前に、福住仁嶺(TEAM MUGEN/スーパーフォーミュラ)と野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM/JSB1000)が対談。全く別のカテゴリーだからこそ気になる疑問を、お互いにぶつけあった。

【バイクレースのブレーキコントロール】

Q:お互いのカテゴリーで疑問に思うことは?

福住仁嶺(以下、福住):「いっぱいありますね。この前の鈴鹿2&4レースでも『新品タイヤってどのタイミングで使うんだろう?』って思いながらJSB1000の予選をじっくり観ていました。ちなみにバイクって、ブレーキングの時にロックとかしないんですか?」

野左根航汰(以下、野左根):「ブレーキをかけるとリヤが浮いたりして、少しスライドする感じになるので、そこのコントロールしながら減速します。やっぱり(ブレーキレバーを)握りすぎてもタイヤがロックするので、そこをうまく調整する必要があります」

福住:「2輪ってブレーキバランスって変えられるんですか?」

野左根:「基本的にバイクの場合はフロントとリヤで操作が分かれているので、ブレーキバランスはあまり変えないです。最近は自分もそうですが、エンジンブレーキの制御も調節できるので、それをリヤブレーキ代わりにしていることが多いです」

福住:「でも(コーナリング中)実際にあんなに身体が倒れていて……グリップの限界とか分かりますか?」

野左根:「身体全体で感じているイメージですね。(グリップの限界は)だいたい分かりますけど、転ぶ時は転びますね(笑)」

福住:「あれを観ていて、いつもすごいなと思うんですよね。僕たちは4つタイヤがあるので、常にそれぞれのタイヤのグリップの限界を感じながら走っています。でも、2輪の場合はどうやってグリップの限界を感じているのかなと、毎回疑問に思っていました」

【スーパーフォーミュラでオーバーテイクを決めるには……】

Q:スーパーフォーミュラに対しての疑問は?

野左根:「僕は4輪に関してはすごく素人なんですけど、例えば鈴鹿のS字とかでもダウンフォースで後ろに近づけないとか言うじゃないですか? その状況でどこで抜きに行くのかが疑問です。僕たち(2輪)だと、スリップを使ってうまく差を縮めて、臨戦態勢にいないと抜けないという状況が多いですから。あと、僕の場合は『ここで仕掛ける!』というポイントを決めていなくて、隙があったら行くという感じです。追い抜きを仕掛ける時って、どうやっているのかなと、いつも気になります」

福住:「僕たちも、そういう時はどこで抜けばいいんだろうな……と思っています(笑)。まずは仕掛けている相手のクルマのペースが僕より遅くないと抜くのは難しいです。S字はダウンフォースがなくなるとグリップがなくなってしまうので、相手のペースが相当悪かったとしても絶対に離れてしまいます。それでも、デグナー、ヘアピンで頑張ってついていって、スプーンでまたダウンフォースが抜けて離れそうになるですけど、頑張って出来るだけついていって、130Rは真後ろにベタベタでついてシケインで抜きにいく……こんなイメージです」

「SFみたいにコーナリングスピードが速いクルマで、タイヤの持ちもいいと、ペースも相手とあまり変わらないです。その中で、少しのチャンスを狙っていくしかないです。逆にスピードが高くなればなるだけ、ダウンフォースが多くなればなるだけ、抜くのは難しいかなと思います」

野左根:「バイクレースとは真逆の考えですね。僕らはS字でどれだけ後ろにつけるかが重要になります。そこでスリップについてうまく前に行けるかという流れになります。例えば、鈴鹿のレースになると団子状態でのバトルになりやすく、そういう時は先頭にいるライダーが不利になりやすいです」

福住:「なるほど。2輪の場合は後ろにいて、様子を見ている方が一番おいしいんですね」

野左根:「例えば5台いたら、2番目か3番目にいて、最後に勝負に出て行くのがベストです。本当に4輪とは考え方が逆なんですね」

【やっぱりMotoGPのマルク・マルケスのライディングはすごい!】

Q:福住選手は2輪レースも観たりする?

福住:「けっこう観ますね。MotoGPも観ますし、Moto2とかMoto3も面白いですよね。特にMoto3は僕も知っている佐々木歩夢選手が出ているので注目しています」

「MotoGPに関しては、マルケスがなんであんなに速いのかって思いながら観ています。いつもびっくりするのが、転倒しそうな状態から立て直すんですよね。あれって、相当体幹が強くないとできないことなのかなって思います。マルケスは団子になっている状態で、レース終盤に集団から飛び出して引き離すというイメージがすごく強くて、それまでペース調整をうまくしていて最後にちゃんと仕留めるというイメージがあります。そこは毎回観ていてすごいなと思います」

野左根:「僕らでもマルケスのライディングは理解できないです(笑)。あれは転んでいるだろと思います。そもそも、フロントタイヤがロックしている状態で、あそこまでいけることが凄いです。なかなかあの領域まで踏み込みにくいですし、あそこまでいくと確実にクラッシュが起きやすくなります。ほとんど(マルケスのライディングは)奇跡に近いです。MotoGPライダーは全員すごいですけど、その中でもさらに別格なライダーだと思います」

福住:「普通に考えたら転倒しているだろうと思う場面でも、起き上がってくるのはすごいですよね」

野左根:「多分ですが……自転車もそうですけど、オートバイって右に切ると左に倒れるので、それを利用している部分もあります。例えば、鈴鹿だとバックストレートでスピードが出ている状態だと慣性力が強くてバイクが倒れてくれません。そこで、130Rに進入するときに、あえて右に切ってバイクを左にバイクを倒すようにしています」

福住:「怖っ! 130Rで、右に切るんですか?」

野左根:「ほんの一瞬です。ずっと右に切っていると違う方にいってしまうので、あくまできっかけ作りのような感じです」

【野左根の“HALO”に対する疑問】

Q:野左根選手は、普段F1を観たりしますか?

野左根:「F1は結構観ますね。自分はクルマも好きで、ゲームもよくやります。すごく素人目ですけど、HALOがF1についたじゃないですか。あれって邪魔じゃないのかな……って気になりますね」

福住:「初めて乗った時、2周くらいで違和感なく乗れるようになりました。ただ、厄介なのが乗り降りですかね。面倒くさいかなって最初思ったんですけど、今は全然問題ないです」

野左根:「でも、真ん中に(支柱が)あって、邪魔じゃないですか?」

福住:「ほとんど(違和感は)感じないです。もう慣れてしまいましたね」

【自分も異次元の走りができるようになりたい……】

Q:今後の2人の目標は?

野左根:「僕の最終目標はMotoGPで活躍することです。でも、全日本でまだチャンピオンを獲れていないので、まずそこからクリアしていかないとその先は見えてこないと思いますし、まずはそこ(全日本)を頑張るべきかなと思います」

福住:「僕はもちろんF1ですね。今は、直下のカテゴリーに乗っていますし、あとは結果だけ残せばチャンスはあるかなと思っています。来年からレッドブル・ホンダが誕生してシートを獲得できる枠が増えてチャンスも増えると思います。あとは僕が活躍をすればチャンスは出てくると思うので、頑張りたいですね」

福住:「あと、僕は4輪同士のライバルもすごく大事ですが、逆に他のカテゴリーで活躍している、自分を刺激してくれる人がいると、自分ももっと頑張ろうと思います。例えばMotoGPのマルケスみたいに、異次元な走りができる人になるのは相当難しいと思いますが、でも『アイツ、どうやってあんなタイム出したんだ?』って話題になるくらいの選手にならないといけないと思っています。僕たちは常に努力しているので、そういうところに到達できるように頑張っていかなければいけないなと思っています」

野左根:「もちろん刺激になることは多いですし、福住選手が言った通りだと思います。自分としては今年あまり成績を残せていないので、非常に苦しい部分はあるんですけど、特に今回のもてぎからはさらに勝負をかけたいなと思っています。僕たち(JSB1000)も後半戦に入ったので、1年もそう長くはないですし、そろそろ結果を残さないといけないなと思っています」

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この記事について

シリーズ スーパーフォーミュラ
ドライバー 野左根 航汰 , 福住 仁嶺
執筆者 吉田知弘
記事タイプ インタビュー