牧野任祐の代役として、急きょSFデビューとなる大津弘樹「自分の力をひとつずつ出したい」
2020スーパーフォーミュラ最終戦富士。体調不良で欠場することが決まった牧野任祐の代役として参戦する大津弘樹が、急きょ決まったSFデビュー戦に向けて意気込みを語った。
写真:: Masahide Kamio
富士スピードウェイで今週末行なわれる2020全日本スーパーフォーミュラ選手権の最終戦。急きょTCS NAKAJIMA RACINGからSFデビューすることになった大津弘樹は、搬入日の金曜日から慌ただしく準備を進めていた。
本来、TCS NAKAJIMA RACINGの64号車は牧野任祐がドライバーを務めていたのだが、第6戦鈴鹿の後に髄膜炎を発症し入院。重症ではないとのことだが、治療に専念するために最終戦は欠場することとなった。
今季はコロナ禍でシーズンが進んでいたこともあり、万が一の事態に備えて大津がリザーブドライバーという形で毎回チームに帯同していた。今回の牧野の欠場は新型コロナウイルスが原因ではないものの、大津には最終戦で出番が舞い込み、同時にスーパーフォーミュラのデビューを迎えることになった。
「今回は牧野選手が体調不良で代役での参戦なので、まずは牧野選手が良くなってくれることが第一だと思っています。今週末はその代わりのドライバーを務めます。このクルマのポテンシャルが高いことはシーズン通して分かっているので、そのポテンシャルをいかに自分が引き出せるかというのが、今回は本当に重要なことかなと思っています」
「今年はコロナの影響で、万が一に備えて帯同していたので、心構えは常にしていました。でも、いざ(出番が)くるとドキッとはしますね」
自身のSFデビューの嬉しさよりも牧野のことを気遣っているのが印象的だった大津は、金曜日からヘルメットをかぶってマシンに乗り込み、ステアリング操作やシートポジションを確認していたほか、ピットストップ練習にも参加して、停止位置の確認などを積極的に行なっていた。
「今の自動ジャッキは、人が上げる手動のものとは訳が違います。実際に練習してみると自動ジャッキにうまく当てるのが難しいですね。自分の止まる位置が数cmずれてしまうとちゃんと上がらなくて、車体が揺れてしまってタイヤ交換をするのが難しくなってしまいます。その辺、今日少しでも確認することができて良かったです」
「明日はスタート練習もたくさんやるつもりです。とにかくレースでは、そういうところでのロスを最小限に抑えたいなと思っています」
「テストも経験しているのでクルマのことは分かっていますけど、1年前のことです。あと、それが鈴鹿だからより分かっていた部分もあると思っています。ローダウンフォースの富士だと条件が全く違ってくるところがあるので、そこはどうなのかなと思うところもあります」
「エンジニアと事前にミーティングをして、急ピッチではあるものの準備は進められていると思います。あとは自分自身がどれだけ早く馴染めてポテンシャルを引き出せるかというところが、今の課題です。でも、ワクワクしています。楽しみだなと思っています」
いざ土曜日から始まる走行セッション。大津は早くマシンのポテンシャルを引き出せるようにするとともに、自分ができることを着実にこなしていきたいと意気込みを語った。
「まずは自分が今できることをするということろ第一に考えたいです。もちろん優勝を目指して走りますけど、そこだけを見てしまって空回りしても仕方がないです。まずはひとつずつ自分の力を出すというところに集中していきたいなと思います」
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