ロバンペラの後任ドライバーが固まらないKCMG、現状はリザーブの野中誠太を起用。今後はトヨタの判断を仰ぐ形に
KCMGは開幕からリザーブドライバーの野中誠太を起用しているが、次戦以降のドライバーは未定としている。ドライバー選定においては、トヨタの判断を仰ぐことになるという。
Seita Nonaka, KCMG
写真:: Masahide Kamio
カッレ・ロバンペラの突然のスーパーフォーミュラ参戦休止により、開幕前にドライバー交代を強いられたKCMG。現状は暫定的にリザーブドライバーを起用しているが、今後の方向性について土居隆二代表に聞いた。
KCMGは2度のWRC(世界ラリー選手権)王者ロバンペラの起用、そしてそれに伴うハイテックとの提携でオフシーズンから話題を集めていたが、開幕直前になってロバンペラが今季の参戦を取りやめると発表。レッドブルカラーのマシンもプレシーズンテストのみで見納めとなった。
これに伴い、もてぎでの第1戦・第2戦はリザーブの野中誠太を起用した。そして第3戦オートポリスも引き続き野中を起用することになったが、以降のドライバーは依然として確定しておらず、協議・検討の上で決定次第発表するとされている。
このドライバー選定の状況について土居代表に尋ねると、基本的にはトヨタの判断を仰ぐ形になるとのこと。そもそもロベンペラ自体、KCMGがスカウトしてきたわけではなく、あくまでトヨタマター。その後任としてシートに座るドライバーも、トヨタがチョイスすることになる。
なお野中に関しては、昨年はトヨタの育成ドライバーとして陣営全体のリザーブドライバーを務めており、シーズン後半は育成チームのKDDI TGMGP TGR-DCでレースシートを勝ち取った。しかし今季は既にトヨタの育成プログラムから外れており、あくまで“KCMGのリザーブ”という立ち位置である。
「ロバンペラが乗れなくなった中で、代役として彼の枠に誰を立てるのか……我々はその判断を仰いでいるというところです」
「色々なものが決まらない間は、元々チームがリザーブに任命している野中を起用しています。リザーブドライバーというのは、レギュラーが乗れない緊急時に乗るドライバーですから、それがまさに機能している状態です」
早くて5月に鈴鹿サーキットで行なわれる第4戦・第5戦で登場することになる新たなドライバーについては、外国人となるのか日本人となるのか、そして同じドライバーが最終戦まで乗ることになるのかについても分かっていない。そして状況によっては、野中が鈴鹿戦も継続して乗る可能性もあると言える。
というのも、鈴鹿戦の後には富士スピードウェイで合同テストが開催され、その後富士で第6戦、第7戦が開催されるスケジュールとなっている。例えばスーパーフォーミュラ初参戦のドライバーがロバンペラの後任となる場合は、富士テストから入念に準備をした上でデビューする方が好都合かもしれない。
「僕も鈴鹿は野中で継続の方が無難かなと思っています。ただ、鈴鹿でスーパーフォーミュラに乗ったことがあるドライバーが来るかもしれませんからね」と土居代表。彼はさらにこう語る。
「色々とお考えいただいているところです。我々も『こういうドライバーも考えています』といったアイデアは耳にしますし、提案や意見もしますけども、それがどう議論されて、どのように決まるかについては私も分かっていません」
いずれにしても、野中にとっては欧州の有力チームであるハイテックの仕事を肌で感じることができる非常に貴重な機会。本人も開幕ラウンドを終え、それを強く実感しているようだった。
ハイテックは、あくまでセットアップはエンジニアが考え、ドライバーは自らの走りに集中するという典型的なヨーロピアンスタイル。エンジニアとドライバーでセットアップを煮詰めていく日本流とは対照的で、それぞれに良さがあると言えるが、F1へのステップアップの場として若手ドライバーが入れ替わり立ち替わりでやってくるF2やF3では、欧州流が最適解ということなのだろう。
「ヨーロッパのフォーミュラはF1への通過点であり、長く乗るベテランがいないんですよね。だからドライバー育成の側面が大きいですね」と土居代表は言う。
「スーパーフォーミュラはトップカテゴリーとして10年も乗っている選手がいるわけで、そこが大きく違います。ヨーロッパでは常に新しいドライバーが来るので、チームに既にあるベース(セットアップ)に対してドライバーを合わさせて、勉強させて、それを踏み台に次へとステップアップさせるんです」
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