スーパーフォーミュラ 鈴鹿公式/ルーキーテスト

SF引退の山本尚貴が鈴鹿テストのパドックで関係者と話して回る理由。運営JRPの要請受け「自分に何ができるのか」模索中

山本尚貴は2024年シーズンをもってスーパーフォーミュラから引退したが、プロモーターであるJRPの要請を受け、選手権のさらなる盛り上げや改善に自分がどのような形で貢献できるか模索しているという。

戎井健一郎

編集: 2024/12/12 2:53

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Naoki Yamamoto

写真:: Masahide Kamio

 12月恒例のスーパーフォーミュラ公式/ルーキーテストが行なわれる鈴鹿サーキットのパドックに、今シーズン限りでスーパーフォーミュラを引退した山本尚貴の姿があった。つい最近まで現役として参戦していたドライバーがオフテストの現場に出向くこと自体はさほど珍しいことではないが、チームやメーカーのウエアではなく私服のジャケット姿で様々なチーム関係者と話して回る姿はやや異彩を放っていた。

 ファンや関係者、そして山本本人にとっても慣れない状況ではあるが、山本がこういった立ち回りをしていることには理由があった。彼はシリーズを運営するJRP(日本レースプロモーション)から「スーパーフォーミュラの盛り上げや改善に貢献してほしい」との要請を受け、自分にできることは何か模索し始めているのだ。

「JRPさんから、選手権を盛り上げたい、現役に近いドライバーの意見を役立てたいということでお声掛けいただいたのがきっかけです」

「僕もスーパーフォーミュラを15年やって降りた今、スーパーフォーミュラから離れるのは寂しいしもったいないかなと思っています。このカテゴリーに何か貢献できることがあればしたいと思っていた中で、自分に何ができるか探すという意味でも、この現場に来たというのもあります」

 そう説明した山本。最近のスーパーフォーミュラは様々な施策により人気・注目度共に高まっているが、「スーパーフォーミュラが好き」だと語る山本はそういった盛り上がりを好意的に捉えつつ、シリーズとしての“カッコ良さ”も両立させ、カート少年や世界のドライバーに「スーパーフォーミュラに乗りたい」と思ってもらえる雰囲気づくりも必要だと私見を述べた。

 では山本は、具体的にどういった形でスーパーフォーミュラに関わっていくことになりそうか? それは前述の通り今回のテストで関係者とコミュニケーションをとることで模索していきたいとした山本だが、現時点での個人的な思いとしては、ドライバーと運営側の橋渡し役になりたいと語った。

写真: Masahide Kamio

 JRPは新たな人材も次々と迎え入れ、競技面、プロモーション面など様々な角度から改革を進めている。そういった“変革期”にあるシリーズだからこそ、ドライバーと運営側のより一層のコミュニケーションや交通整理も必要になってくるだろう。

 その他にも、山本は現役中からFRDAというスーパーフォーミュラドライバーの選手会組織の会長を務めてきたが、やはり現役のドライバーは自らのパフォーマンスを最大限発揮することに集中したり、スポンサー対応やファンサービスといったところに時間を割くべきという観点から、出来るなら現役ドライバー以外がやるべきではという仕事もあったと話す。山本はそういった自らの経験から、ドライバーの負担をなるべく軽減するような取り組みもしたいと考えている。

 ちなみに、F1の選手会組織であるGPDAは、現役ドライバーを代表してジョージ・ラッセルがディレクター(理事)を務めているものの、会長職は元F1ドライバーであるアレクサンダー・ブルツが務めている。

 山本は次のように語る。

「スーパーフォーミュラを盛り上げたいという思いはもちろんあるものの、僕は選手に寄り添う立場で業界に貢献できたらと思っています」

「選手とJRP、選手と何か……といった2者の間のパイプ役になれたらと思っています。選手と話す時間を持たせてもらい、選手の意見をJRPにトスして、JRPからの提案を選手に落とし込むなど、橋渡し的な役割を担えたらなということは、ちょっと考えていますね」

「また、これまでは現役ドライバーがFRDAの会長と副会長をやっていたので、その流れを引き継ぐことも選択肢としてありますが、選手の負担にならないように、という思いがあります。選手がパフォーマンスをしっかりと発揮できる環境づくりは、現役じゃない選手がやってくれたら良かったなと当時思っていたので、自分がちょっとサポートできればとも思っています」

 

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