スーパーフォーミュラ

さらに飛躍するきっかけに……2018年王者山本尚貴、ダンディライアン移籍の理由を語る

シェア
コメント
さらに飛躍するきっかけに……2018年王者山本尚貴、ダンディライアン移籍の理由を語る
執筆:
2019/01/15 3:27

2019年はDOCOMO TEAM DANDELION RACINGからスーパーフォーミュラに参戦する山本尚貴が、チーム移籍についての経緯を語った。

 2018年のスーパーフォーミュラ王者に輝いた山本尚貴。2019年は長年在籍したTEAM MUGENを離れ、DOCOMO TEAM DANDELION RACINGから参戦する。この移籍は、さらなる高みを目指す上での決断だったようだ。

 山本はフォーミュラ・ニッポン時代の2010年、NAKAJIMA RACINGから国内フォーミュラカー最高峰シリーズにデビューを果たした。翌2011年からTEAM MUGENへ移籍。そのまま8シーズン戦い、2013年と2018年にシリーズチャンピオンを獲得した。

 スーパーフォーミュラでは”TEAM MUGENといえば山本尚貴”というイメージが定着していた。しかもチャンピオン獲得の翌シーズンということもあり、今回のチーム移籍には驚きの声も多かった。

 なぜチーム移籍を決断したのか? motorsport.comの取材に対して、山本はこのように語った。

「移籍を考え始めたのは2018シーズンの夏前ぐらいです。その要因のひとつとしては、鈴鹿以外のサーキットでの成績が思わしくないことでした」

「それを打開するために自分でも色々な試行錯誤をして、鈴鹿以外のサーキットでも速く走ろうと努力はしました。でも、自分の力が足りなかったです。特に夏場のレースでライバルに対して良い成績を収めることができていませんでした」

「ここで大きく変わるためには、やはり(既存の)何かを変えないといけません。そのひとつの手段として、長年在籍したTEAM MUGENを離れて新天地に移ることが、大きなきっかけになるかなと思って(移籍を)決断しました」

 そう語った山本。彼のこれまでの成績を見ると、通算6勝のうち5回は鈴鹿で挙げたもの。また車両がSF14に変わってからは、鈴鹿以外のサーキットで表彰台に上がったのは2015年の第6戦SUGO(2位)と2018年第3戦SUGO(優勝)の2回のみ。鈴鹿サーキット以外のレースではライバルの先行を許すことが多く、山本も打開策を模索し続けていたという。

 さらに、山本の担当エンジニアとして長年戦ってきた阿部和也氏も今年は他チームへの移籍が決まっている。それも移籍を決断するひとつの要素となったという。

「もうひとつは、絶大な信頼をおいていた阿部エンジニアがTEAM MUGENを離れるということですね。どちらかというと僕がチームを離れようと考え始めたのが最初でしたが、それと同時に阿部さんがチームを離れるという話を聞きました。それが(移籍決断の)最後の決め手となりましたね」

 ただ、山本自身の心境としては、鈴鹿以外のサーキットでの成績に対して何とかしたいという思いが強かったようだ。

「当然鈴鹿で勝つことだって難しいことです。そこは僕も努力してきたし、TEAM MUGENのみんなも努力してくれて鈴鹿で強いクルマを作ることができました」

「そのノウハウに関しては多少自分の中にも染みこんでいる部分はあります。それに対してダンディライアンは特に予選での一発の速さはすごく魅力的なものがあります。鈴鹿で強いノウハウと、他のサーキットで強いノウハウを混合させることができたら、すごく強いクルマに仕上げられるのかなという思いがあります」

「1年間を通してどのサーキットでも強く走れるクルマと体制を作るというのが、今年の課題というか目標のひとつです」

 昨年はシーズン3勝を挙げ自身2度目となるスーパーフォーミュラ王者に輝いた山本。カーナンバー1をつけて臨む2019年は、今までの功績に甘んじることなく、さらなる高みを目指して、自身を進化させようとしている。

「もちろんチャンピオンを獲ったんだから、次の年も同じチームで戦うのが賢明じゃないのかと思う人もいるでしょうし、チームもそうだったと思います」

「でも自分がさらにひとつ、ふたつとステップを踏もうとした時に、やはり在籍年数が長ければ長いほど良い部分もありますが、同時にどこか甘えてしまったり慣れてしまって、視野も狭くなっていく部分が少なからずあったのかなと思います」

「もちろんチームを移籍したからといって良い成績が収められるか? というと、それはそれで別の問題です。でも、今はTEAM MUGENを離れることが、自分自身がさらに飛躍できるきっかけになるのかなと思っています」

「ここから(レースでの成績が)どう転ぶかは本当に自分の努力次第です。ダンディライアンに移籍して成績が上がらなければ、やっぱりTEAM MUGENでのチーム体制が素晴らしかったということになると思いますし、逆にさらに勝ち星を重ねてタイトルを獲得できれば、ドライバーとしての価値や評価を上げられると思います」

「そういう新鮮さを求めて、新天地に向かおうと決心しました」

次の記事
山本尚貴がダンディライアンへ移籍、ホンダが2019SF体制を発表

前の記事

山本尚貴がダンディライアンへ移籍、ホンダが2019SF体制を発表

次の記事

ローゼンクヴィスト、日本のレベルの高さに感銘「ヨーロッパにはない“強さ”がたくさんある」

ローゼンクヴィスト、日本のレベルの高さに感銘「ヨーロッパにはない“強さ”がたくさんある」
コメントを読み込む

この記事について

シリーズ スーパーフォーミュラ
ドライバー 山本 尚貴
執筆者 Tomohiro Yoshita