スーパーフォーミュラ、新車両『SF23』導入も勢力図に動きはない?「野尻選手が目標になるのは変わらないはず」と平川亮
2023年のスーパーフォーミュラでは新型車両が導入されるが、平川亮はそれによって勢力図が“リセット”されるようなことはないだろうと考えている。
写真:: JRP
スーパーフォーミュラでは2019年シーズンから4シーズンに渡って『SF19』と呼ばれるシャシーを使用してきたが、2023年シーズンからは接近戦の実現を目指し、新空力パッケージを採用した『SF23』が投入される。この新たな空力パッケージは10月の鈴鹿、そして11月のもてぎでの開発テストで既に実装されており、関係者からはその追従性の高さなどに対してポジティブなフィードバックが寄せられている。
SF23ではフロントウイングやリヤウイングといった主要空力パーツがSF19と異なる形状になることから、2023年シーズンはその勢力図がガラッと変わるのではないかと指摘されている。ただITOCHU ENEX TEAM IMPULの平川亮は、それほど大きな変化はないのではないかと考えている。
TEAM IMPULは11月のもてぎテストで、石浦宏明がドライブする開発車両『赤寅』のオペレーションを担当しているが、その時のことを踏まえて平川は、SF23がSF19よりダウンフォース量が少なくなったとしても求められるセットアップに劇的な変化はないだろうと語った。
「車両は昨年とそれほど変わらないと考えているので、昨年のベースセットアップをそのまま使うことができると思っています」
「僕たちはテストで現行マシンと同じセットアップを採用しましたが、かなりうまくいっていました。何かを変えることを検討してはいますが、ベースとしては同じようなものでした」
「実際、ダウンフォースやターゲットのラップタイムは前のクルマ(SF14)とそんなに変わらないので、5年前のデータも活かせると思います」
そして平川は来たる2023年シーズンにおいても、2021年、2022年と2年連続チャンピオンに輝いた野尻智紀(TEAM MUGEN)が変わらず選手権の主役になるだろうと語った。
Photo by: Masahide Kamio
「(勢力図は)比較的そのままになると思います」
「明確なのは、とにかく野尻選手を倒すことが目標になるということです。彼が最強のドライバーであることには変わりないと思います。ただ僕たちはTEAM MUGENと比べても、タイヤ交換の速さやレースペースなどで強みを持っていると思っています」
「昨年は予選でかなり苦戦しましたが、鈴鹿でのルーキーテストではその点で何か掴めたものがあると思っているので、それらをうまく合わせ込むことができれば、野尻選手を倒せると思っています」
また2023年シーズンのスーパーフォーミュラは、開幕戦の富士に先立って行なわれるテストが鈴鹿での1回のみとなっている。各チームはわずか2日間で新型車両への理解を深めなければならない上に、富士でのデータが全くないままダブルヘッダーの開幕戦に臨まないといけない。
平川はその点は残念だと考えているが、車両が大きく変わったわけではないため、さほど心配していないという。
「クルマが昨年と大きく変わった訳ではないので、完全な出たとこ勝負にはならないと思います。ただセットアップがうまく決まらないと、2レースを簡単に落としてしまうことになります」
「昨年の富士では良い走りができましたが、野尻選手もかなり強かったです。クルマは違えど似たようなものだと思っているので、とにかく2レースとも野尻選手に勝つことを考えればいいと思っています」
Be part of Motorsport community
Join the conversationShare Or Save This Story
Subscribe and access Motorsport.com with your ad-blocker.
フォーミュラ 1 から MotoGP まで、私たちはパドックから直接報告します。あなたと同じように私たちのスポーツが大好きだからです。 専門的なジャーナリズムを提供し続けるために、当社のウェブサイトでは広告を使用しています。 それでも、広告なしのウェブサイトをお楽しみいただき、引き続き広告ブロッカーをご利用いただける機会を提供したいと考えています。
Top Comments