スーパーフォーミュラ
コラピント差し置きF1デビューの可能性もあった……逸材オサリバンがスーパーフォーミュラで苦戦中。しかし参戦継続には意欲
ザック・オサリバンは今季、スーパーフォーミュラで苦しいシーズンを送っている。浮上のきっかけを掴めずフラストレーションを感じている一方でモチベーションは依然としてあり、来季もできればシリーズに参戦を続けたいと語った。
戎井健一郎 Jamie Klein
編集: 2025/07/31 3:16
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写真:: Masahide Kamio
今季のスーパーフォーミュラで、ひとりの“逸材”が苦しんでいる。それがKONDO RACINGの4号車をドライブするイギリス人ドライバー、ザック・オサリバンだ。
オサリバンは2020年イギリスF4ランキング2位、2021年GB3チャンピオン、2023年FIA F3ランキング2位と、シングルシーターのピラミッドを順調に駆け上がっていた。しかし2024年のFIA F2では苦戦すると、資金難もありシーズン途中でシートを喪失。ウイリアムズの育成プログラムからも外れることになってしまった。
F3の2年目には、同じくウイリアムズ育成で後にF1デビューを果たすことになるフランコ・コラピントを上回る成績を残したオサリバン。F2昇格にあたっても強豪ARTのシートを勝ち取った。しかし2024年シーズンはF2新車両導入の年であり、ARTやプレマといったそれまでの上位陣は苦戦することに。オサリバンは2勝を挙げたものの、安定した成績を残せなかった。
F2でコラピントの成績を上回れていれば、F1デビューの可能性もあったと思うか? 今季開幕前にそうオサリバンに尋ねたところ、彼はこう答えた。
「可能性はあったと思う。F3の後はウイリアムズでF1のFP1も走ったからね。その時点ではかなり良いポジションにいたと思う」
「でも残念なことに、ARTでのF2シーズンは厳しいものになってしまった。僕も(チームメイトの)ヴィクトー・マルタンスもかなり苦戦して、それで下り坂になってしまった」
そして迎えた2025年シーズン、オサリバンは来日し、スーパーフォーミュラに参戦することになった。開幕戦こそ8位に入賞し幸先の良いスタートを切ったが、そこからは中団に埋もれて入賞に届かないレースが続いた。特に予選ではあと一歩のところでQ2進出を逃すケースが多く、本人もそこが当面の課題だと語っていた。
6月の富士テストを経ても改善はならず、7月の富士ラウンドでは全く見せ場を作れずに終わった。本来のポテンシャルを見せられず、フラストレーションを感じているのではないかとの質問に対し、オサリバンは「ああ、確かに言う通り少しフラストレーションだね」と言う。
「ポテンシャルと言ってくれたけど、今年はそれがない状態だ。最初のレースはまずまずだったけど、そこからはとにかく遅くて、その理由が分かっていない。今はそこを理解するところからだ」
写真: Masahide Kamio
「でも毎日筋書きが変わるというか、新しい問題が出てきて、そこに対応するだけでも大変なんだ。チームと共に改善しようと頑張ってはいるんだけどね」
彼はさらにこう語る。
「ケンタ(チームメイトの山下健太)は浮き沈みこそあれど、少なくとも調子の良い時はあるわけで、僕にはそれすらないんだ! ちょっと不可解だね。正直コミュニケーションもあまり良くない。完全に日本人主体のチームだから予想できることではあったけど、とにかく僕のシーズンにはなっていないみたいだ」
ある意味“お手上げ”といった様子の20歳のオサリバンだが、決して不貞腐れているわけではない。
「モチベーションに関しては、もちろん勝てていたらもっと高いんだろうけど、毎週末ベストを尽くしている。でも残念なことに、そのベストは十分じゃないみたいだ。もちろん、全力で頑張っているよ」
そう語ったオサリバンは、今後のことはトヨタ次第だとしながらも、スーパーフォーミュラに継続参戦したいという意向を示した。
「僕の将来はかなりトヨタ次第なところがあって、彼らが僕をどこに置くかだ。でも僕はもっとここで結果を出せると思っている。今年は厳しいシーズンになっていて残念だけど、自分を信じている」
「できるならばここに残りたい。選手権のレベルは高いし、それにどんなレースだって、前の方で戦えたら楽しいよね」
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