スーパーフォーミュラ 第8戦・第9戦:鈴鹿

野尻智紀とリアム・ローソンの間で明暗分かれたTEAM MUGEN、最終戦を前にチームオーダーの可能性を示唆「状況によっては……」

TEAM MUGENの田中洋克監督はスーパーフォーミュラ第8戦を終えて、翌日の第9戦でチームオーダーを出す可能性があることを認めた。

戎井健一郎

公開日時: 2023/10/28 10:42

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Liam Lawson, TEAM MUGEN

 大クラッシュ発生により途中終了となったスーパーフォーミュラ第8戦。TEAM MUGENは翌日の最終戦(第9戦)に向けて、依然として野尻智紀とリアム・ローソンのふたりにチャンピオンの可能性が残されているが、レースでチームオーダーが出される可能性もゼロではないようだ。

 第8戦でのTEAM MUGENのふたりは、予選から緊張感を感じさせる一幕があった。野尻、ローソン共に進出したQ2では、各車のアタック中に赤旗が出され、誰もファストラップを刻むことができなかった。そして再開後のセッションでは野尻がほぼ新品の状態の良いタイヤに交換した一方で、ローソンは新品が残っておらず直前のアタックで使ったタイヤのままコースに出た。そのローソンはアウトラップで野尻の前に出るとスロー走行を交えてペースをコントロールし、野尻をブロックするような形になった。それに対して野尻は苛立ちを見せた。

 結果的に最終アタックを決めた野尻がポールポジションを獲得し、ローソンは7番手に終わった。決勝では3周終了時の結果が採用となったためハーフポイントに終わったが、野尻はそのまま優勝を飾り、この1日で13ポイントを追加してポイントリーダーの宮田莉朋(VANTELIN TEAM TOM’S)の6.5ポイント差にまで肉薄した一方、ローソンは決勝でも追い上げる間もなく6位止まり。2.5点しか加点できず、2位に入った宮田との点差は15点まで広がってしまった。この1日で、ふたりの明暗は分かれた形だ。

 優勝監督として記者会見に臨んだ田中洋克監督は、予選での一件について次のように述べた。

「彼(ローソン)は(中断前の)Q2を走ったタイヤでそのまま出ていってタイヤが温まっているので、野尻の先に行っていいという話をしていました」

「その中で駆け引きはしますし、野尻もイライラしてああいう無線をしたということだと思います。リアムに対しては『あれはやりすぎじゃないか』という話もしましたが、彼もチャンピオンを狙う中で最大限やれることをやったということだったので、必要以上に言うことはしませんでした」

 TEAM MUGENは前戦もてぎでも、オープニングラップの攻防で野尻とローソンが競り合い、体勢を乱したローソンがスピンして多重クラッシュを引き起こすという場面があった。この際は同士討ちには至らなかったが、チームとしては「接触は絶対にするな。ただフェアな戦いをしてくれればオーダーは出さない」とドライバーに伝えていたという。

 今回のレースを受けて、チームオーダーを出す可能性について尋ねられた田中監督は、その可能性を否定しなかった。
 
「もちろんうちのチームとしては、現状野尻の方がチャンピオンに近いということがありますので、予選の順位にもよりますが、状況によってはオーダーを出す可能性もあると思っています」

「レースでは色々な展開があると思いますが、(タイトルを)片方が取れる(可能性がある)、もう片方が取れないという状況になれば、オーダーは出す可能性があります。それは事前にチームとも共有はしています」

 

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