2度目の王座に輝いた山本尚貴「ライバルがいたから、志を高く持てた」

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2度目の王座に輝いた山本尚貴「ライバルがいたから、志を高く持てた」
執筆: 吉田知弘
2018/10/28 13:44

2018スーパーフォーミュラ最終戦。今季3勝目でシリーズチャンピオンを獲得した山本尚貴がレースを振り返った。

 鈴鹿サーキットで行われたスーパーフォーミュラ最終戦。ポール・トゥ・ウィンでシリーズチャンピオンを獲得した山本尚貴(TEAM MUGEN)は、ライバルであるニック・キャシディ(KONDO RACING)と最高のバトルができたと語った。

 ポールポジションから抜群のスタートでトップを守った山本は、2番手の山下健太(KONDO RACING)に対して一時は8秒近いリードを築き19周目にピットイン。チームも迅速な作業でミディアムタイヤに交換した。

 この時点でキャシディは5番手を走行しており、山本の勝利とチャンピオンは確実かと思われたが、ここから山本陣営で誤算が生まれ始めた

「自分がミディアムに分があると思っていましたが、実際にあまりペースが上がらなかったです。さらに今週末はブレーキの温度管理がすごくシビアでした。ブレーキの温度が上がると、今度はタイヤの内圧にも影響が出てしまいました。そんな中で、レース中は左右でブレーキ温度のバランスが合わなくて、タイヤの内圧のバランスにも影響が出ました」

 レース終盤になってキャシディが背後に迫ってきた時も、ブレーキ温度の上昇に悩まされたという。

「ニック選手も迫ってきていたので、無理をして引き離そうとプッシュしたら、またブレーキの温度が上がってしまって、残り2周のシケインでのブレーキロックもそれが原因でした」

 チェッカーを受けた瞬間、それまで抑えていた感情が一気に爆発したという山本。チャンピオン獲得を喜びつつも、キャシディと最後まで白熱したバトルが演じられて光栄だと語った。

「ライバルであるニック選手とトップ争いを演じて、最後はこういう展開になるとは、正直思い描いていませんでした。最終ラップまで熾烈な争いをして、速いものがチャンピオンになるという“真のフォーミュラカーレース”の争いができたかと思います。本当にニック選手がいたから、僕もああいう走りができました」

「良きライバルがいるからこそ盛り上がったレースでしたし、自分としても志を高く持って、どのドライバーにも負けないように頑張らないといけないなと思ったのが、今回の結果につながったのかなと思います」

 山本は、2013年にもチャンピオンを獲得しているが、その時はランキングをリードしていたアンドレ・ロッテラーとロイック・デュバルが欠場した中での逆転チャンピオン獲得という展開だった。

 しかし、今回はライバルと最後まで戦い抜いて勝ち取った結果。山本も“重みが違う”と語った。

「2013年も最終戦で今回と同じような形でチャンピオン争いをしましたけど、勝たないとチャンピオンになれないという状況でした。大きな違いとしては(2013年は)ロイックとアンドレが欠場した中で獲得したチャンピオンでした」

「あの時は観ているファンの方もそうですし、自分としても“真のチャンピオン”ではないなと思っていました。今年はオートポリスが中止になったので、全7大会で戦ったわけではないですが、しっかりライバルと1年間戦った中で、こうしてチャンピオンを獲得できました」

「1回目のチャンピオンの時よりも、今回の方が重みと実感があるな……というのが正直な感想です」

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この記事について

シリーズ スーパーフォーミュラ
イベント 第7戦鈴鹿
サブイベント 日曜日 決勝
ドライバー 山本 尚貴
執筆者 吉田知弘