スーパーフォーミュラ
トヨタ育成の小林利徠斗、代役でSFデビュー決定も「できることしかできないので」と気負わず。一方スーパーGTは初年度の“反省”胸に挑む
今季は急遽スーパーGT・GT300フル参戦が決まり、先日はスーパーフォーミュラ代役参戦も決まるなど、イレギュラーな形でチャンスを掴んだ小林利徠斗。本人の中に気負いはないが、成長した姿を見せたいという思いは強い。
戎井健一郎
編集: 2025/04/16 9:16
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写真:: Masahide Kamio
トヨタ育成ドライバーのひとりである小林利徠斗は、先日スーパーフォーミュラに代役としてデビューすることが決まった注目の若手だ。小柄であどけない表情が印象的な19歳だが、2023年にFIA F4でチャンピオンを獲得し、昨年もスーパーフォーミュラ・ライツでランキング2位になるなど、その実績は侮れない。
とはいえ、一昨年までF4に乗っていた小林にとって、スーパーフォーミュラ参戦は大きなステップとなる。小林は昨年12月のルーキーテストでスーパーフォーミュラを初ドライブしたが、その時も無理をせずに慎重にタイムを上げていた印象だった。そして走行後には率直に「怖かった」と述べるなど、決して自分を大きく見せようとしない等身大なコメントもまた印象的であった。
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「昨年のテストで1日走って、ひとまずコース内にとどまって無事にテストを終えられたことは良かったですね。ただ果たして(その状態で)レースができるかどうかは未知ですよね」
昨年末のテストを振り返り、そのように語った小林。負傷欠場のオリバー・ラスムッセンに代わってTEAM IMPULからスーパーフォーミュラにデビューすることになったが、何かと未知なことが多いということもあってか、今回のチャンスを非常に冷静に受け止めているように感じられた。
「昨年も今年もたくさんのカテゴリーに出場させていただいていて、レース自体の経験は積んでいっているので、ある程度対応できればと思っていますが、正直未知な部分がかなり多いので、僕の中でやれるだけのことをやってみるしかないのかなと思います」
今季はスーパーフォーミュラ・ライツで2年目を戦う小林。一足早いスーパーフォーミュラデビューにあたり気負いはないのかと尋ねると、「気負うにしても、気負うものもないというか……」と急遽の代役参戦を表現。「良くも悪くも、できることしかできないので。とりあえず自分にできる内容をこなしていけるかを意識していきたいですね」と語った。
小林にとって急遽舞い込んできたレースプログラムはそれだけではない。元々スーパーGT・GT300クラスの参戦に関しては、埼玉Green Braveの第3ドライバーを務める予定だったが、新チームCARGUY MKS RACINGのレギュラードライバーに抜擢。3月末の富士テストから慌ただしくシーズンの準備を始めることになった。
#7 CARGUY Ferrari 296 GT3
写真: Masahide Kamio
「サードドライバーであっても、走らない時は何もやることがないのかと言われると、全くそうではありません。外からでないと見られないこともありますし、それはそれでまた新たな勉強になるとも思っていたのですが、レギュラーとして走れることになったので、走るからにはしっかりと学んでいきたいと思います」
そう語った小林。昨年はaprの30号車GR86でGT300のデビューイヤーを戦ったが、チームには「色々迷惑をかけた」と様々な反省点を感じているという。
aprではジェントルマンドライバーの永井宏明、ベテランの織戸学と組んだ小林は、最高位18位と苦しんだ。彼はチームの体制としては決して悪いものではなかったと語る。
「確かに外からは、ジェントルマンと組む(体制)という見られ方はしがちですが、チーム体制としては全く悪くなかったと思っています」
「僕はレース中のドライバー交代だったり、ラップタイムが不安定だったり、色々なやらかしもあったのですが、それでもチームの方々は応援してくださっていて、すごく良いチームでした。今年は昨年色々経験した分成長していると思いますので、それがレース内容に表れるといいなと思っています」
Keita Sawa, Zak O'Sullivan, Rikuto Kobayashi, #7 CARGUY Ferrari 296 GT3
写真: Masahide Kamio
ちなみにCARGUY MKS RACINGでコンビを組むのは、昨年F2にも参戦したイギリス人ドライバー、ザック・オサリバン。小林と同じ2005年生まれだが、「ザックは日本語が喋れないので。僕も英語喋れないので……」と苦笑い。ただ「これから少しずつ、お互いにリズムを掴めていければ」と話した。
大荒れのレースとなった開幕戦決勝では17位に終わり入賞を逃したCARGUY MKS RACINGだが、フェラーリ296 GT3のポテンシャルは確か。小林は成長の証を見せ、2026年に向けてさらなるチャンスを掴むことができるだろうか。
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