SF連勝ガスリー、F1参戦間近?「SUGOと近いけど、F1で走れたら良い」
第5戦オートポリスで、前戦もてぎからの連勝を果たしたピエール・ガスリー(TEAM 無限)はレースを振り返り、F1参戦の噂についても言及した。

スーパーフォーミュラ第5戦オートポリスの決勝は、ピエール・ガスリー(TEAM 無限)が5番グリッドからソフトタイヤを活かしたスタートダッシュで一気に2番手にポジションアップし、ポールポジションからトップをキープした野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)のすぐ背後まで迫った。
野尻をオーバーテイクするには至らなかったが、ガスリーは23周終わりでピットインするとトップに浮上。残り31周をミディアムタイヤで走りきり、前戦もてぎからの2連勝を達成した。
レース後の記者会見で、ガスリーはその喜びを笑顔で語った。
「2週連続で優勝できて、本当に今は最高の気分だよ!」
「スーパーフォーミュラに参戦して2勝できたのは本当にチームのおかげだと思っているし、僕たちがどんどん成長していっていることを実感している。それによってやる気もすごく沸いてくるし、ますますスーパーフォーミュラが大好きになってきた」
「パフォーマンスが上がってくるとそれがモチベーションにつながるし、今はすごくいい気分だよ」
「まだまだこれからも改善していくことができると思う。このままがんばり続けたいし、この場を借りてチームにも感謝を伝えたい」
ガスリーのマシンには、ダミーグリッドに着いた時点でミディアムタイヤが装着されていた。しかし、周囲の状況を考えた上で、直前にソフトタイヤへスイッチすることが決められたという。
「レース前にはミディアムで行く予定だったんだけど、ダミーグリッドに着いた時に、前はミディアムタイヤが多くて、後ろはソフトが多かった。ピットストップの戦略を考えると、僕もソフトにした方が引っかからないんじゃないかと考えて、ソフトタイヤに変えることを決めた」
「スタートしてからは野尻選手の後ろに引っかかってタイムロスはしたけど、ピットストップの戦略で逆転できるかなと思った。ミディアムタイヤでロングスティントを走ることを決めてよかった」
そう、ガスリーは序盤の状況を振り返った。
「タイヤの状態を考えると、最初の2周でオーバーテイクをしなくちゃと思っていた。プッシュを続けて近づいてはいったんだけど、セクター3でダウンフォースが抜けてしまい、追い越すことができなかった」
「彼にプレッシャーをかけてミスをするのを待つことも考えていたけど、そのあとはタイヤにもデグラデーションが出てきていたし、タイヤの状況を考えていた」
昨年のGP2チャンピオンであるガスリーは、F1参戦に必要なスーパーライセンスを獲得済み。F1シートに空きがない状態だったために日本にレースの場を求め、スーパーフォーミュラに参戦している。
ところが、最近はマクラーレン・ルノー・トロロッソ間の契約に関連して、シートに空きが生じる可能性が浮上。ガスリーは早ければマレーシアGPでF1デビューを果たすのではないかと噂されている。
この件については、ガスリーも話は聞き及んでいる模様。あくまでも、2週間後のスーパーフォーミュラ第6戦のSUGOを意識しているようではあるが、3週間後に開催されるマレーシアGP参戦について、走りたいとはっきり口にした。
「僕も色々話は聞いている。とにかく僕の夢はF1だし、それを夢見て日常を送っている。その夢が叶うとしたら、それは非常に素晴らしいことだ。そのために僕は生きているんだ」
「でも今週末に関しては、レースに集中することが大事だったので、なるべくその他のことは考えずに、ベストを尽くして良い結果を出せた」
「この2、3日で色々と動きがあると思うし、ニュースとしても何かが出るかもしれない。次の(スーパーフォーミュラの)レースまで近いけども、マレーシアで走れたら良いなとも考えている」
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この記事について
シリーズ | スーパーフォーミュラ |
イベント | 第5戦オートポリス |
ロケーション | オートポリス |
執筆者 | 松本 和己 |